イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
ベネディクト・カンバーバッチが、コンピュータの父と言われたアラン・チューリングを演じた映画です。
演技力には定評があるベネディクト・カンバーバッチですが、ここまで素晴らしい俳優だったとは!
アラン・チューリングは発達障害の特性を持っていて、さらにゲイであるというとても複雑な人物であるにもかかわらず、人間関係や良心の呵責など、複雑な人間性のなかにある苦悩を本当に上手く表現しています。
また、キーラ・ナイトレイもアラン・チューリングの良き理解者であるジョーンを好演!ジョーンとアランの男女を友情を超えた愛情は、羨ましくなってしまうほど。
しかし、素晴らしいのはキャストだけではありません。
仲間内にスパイがいるとわかり、それが誰か判明した瞬間は鳥肌もの。ストーリー展開と伏線の回収が秀逸です!
それだけではなく、パブのシーンの撮影には実際の「ブレッチリー・パーク」も使われていて、アラン・チューリングが実際にここでビールを飲んでいたのかと思いを馳せない人はいないでしょう。
戦争映画は重いイメージがつきものなので、避けてしまう人も多いかと思います。
しかし、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』は、戦争に翻弄された人たちのヒューマンドラマであり、キャスト・監督・脚本、制作チームがチーム一丸となって作った名作です。ぜひ死ぬまでに一度は見てみてください。