銀河英雄伝説 / 銀英伝 / Legend of the Galactic Heroes

銀河英雄伝説 / 銀英伝 / Legend of the Galactic Heroes

銀河英雄伝説とは、田中芳樹によるSF小説を原作としたアニメ、マンガ、PCゲーム等の関連作品を指す。銀河系を舞台にした帝国軍(専制主義)と自由惑星同盟(民主主義)の戦いを描いたスペースオペラである。アニメ版本伝では帝国軍主人公ラインハルトが皇帝になり、同盟側の智将ヤンとの戦いを経て人生を終えるまでを描いている。

銀河英雄伝説 / 銀英伝 / Legend of the Galactic Heroesのレビュー・評価・感想

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銀河英雄伝説 / 銀英伝 / Legend of the Galactic Heroes
8

アニメ銀河英雄伝説の魅力について

銀河英雄伝説は稀有なアニメだといわざるを得ない。
シリーズは全四期。本伝は全110話、外伝は全52話。他に劇場版まで存在する。
これほど長期に渡り完成されたシリーズは容易に思いつかない。
原作の内容をほぼ網羅して完結に至った稀有なアニメなのだ。

もちろん長く続くからには、必要不可欠なものがある。
視聴者を飽きさせない重厚なストーリーだ。
全体で必ず勝つラインハルト。個別の戦場では必ず勝つヤン。
まるで最強の矛と盾の命題の様な二人が、お互いに惹かれあい戦いのドラマを繰り広げるのだ。

ドラマを盛り立てる。声優陣も豪華だ。
ドラゴンボールのベジータ役で有名な堀川りょうさんがラインハルトを、
タイムボカンシリーズのナレーションでも有名な名優、富山敬さんがヤン・ウェンリーを演じている。
二人がライバルというだけも豪華だが、脇役でも名のある声優、聞いたことのある声優がゴロゴロ登場するところも見どころの一つだ。

特に悲しいことだが、富山さんは本伝のヤンの登場シーンの最後に合わせるように病に倒れられ、
責任感を持ってこの作品にあたってくれたのだと感謝を禁じ得ない。

名優達の演技、時代に並び立つ二人の英雄のギリギリの戦い、是非一度見て貰いたい作品なのである。
未視聴の人に、一つアドバイスをすると、一度見た後も、繰り返し視聴をすることをお勧めする。
作品には多くのクラシックの名曲が使われている。繰り返し見ることで、その名曲がより心地よく耳に響いて来ることだろうから。

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10

リメイク版もいいけれど…やっぱり銀河声優伝説!

田中芳樹の手掛けた壮大なSF小説を原作としたOVAシリーズ。近年、スタッフ・キャスト・デザインを一新してリメイクされましたが、個人的には、旧作である石黒監督版をお勧めしたいと思います。
デザインが古く、作画の良くない回もありますが、ストーリーや設定は基本的に原作に忠実です。一部、原作の不自然なところなどに様々な改変があり、丁寧にアニメ化されています。原作者の膨大な歴史の知識によって創作された、重厚な世界観と物語に引き込まれることになるでしょう。
「優れた専制政治」と「腐敗した民主政治」の対比があり、視聴する側も考えさせられることに。そこにカルト宗教や商業主義なども絡み、人間社会の営みと矛盾が描かれていて、見ごたえがあります。
地球人類が宇宙に進出した、遥かな未来を舞台にしていますが、異星人・異形生物・巨大ロボットなどは一切登場せず、現代にも通じる、人間の思想・感情・過ち、そして希望がリアルに描かれています。戦記物らしく、政略・戦略の構想にも言及されており、また広大な宇宙空間での艦隊戦における戦術・駆け引きの面白さがこの作品の大きな魅力の一つとなっています。
登場人物では、銀河帝国の「常勝の天才ラインハルト」と、自由惑星同盟の「不敗の魔術師ヤン・ウェンリー」、主人公2人の個性が好対照になっており、彼らの脇を固めるキャラ達も魅力的でとても印象深いです。「銀河声優伝説」と言われるくらい声優陣が豪華で、ヤン役の富山敬氏をはじめ、有名ベテラン声優陣の秀逸な演技を堪能できます。特に会話シーンでのやりとりが素晴らしく、豪華声優陣の演技にも注目です。
音楽は、戦闘シーンのBGMにクラシックの名曲が使われており、歴史絵巻らしい荘厳さを感じさせます。
確かに古い作品ではありますが、スペースオペラの金字塔であり、シリーズ開始から30年以上たっても人気の高いロングセラー作品です。全110話と多いですが、展開に無駄はなく、冗長に感じません。
DVDも出ておりますし、有名な作品なので、ネットの動画配信サービスでも視聴できます。まだ観たことがないという方には、ぜひ観ていただきたいです。

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9

かなり昔の名作

作家・田中芳樹の代表作の銀河英雄伝説。昔アニメ化された時には設定やストーリーが難しそうなのと、キャラデザがイマイチ好みではなかったので見てはいませんでしたが、最近再放送をきっかけに物のためしに見てみましたが一気見するほどでした。
ストーリーがその名の通り宇宙が舞台なのでとにかくスケールが大きいです。帝国、同盟、中立のフェザーンと3か国を中心が舞台でそれぞれにメインキャラが居ます。
帝国がラインハルトとキルヒアイス、同盟がヤンとそれぞれ信念があり、お互い敵として対立を続けます。
キャラクターが沢山出るわ、名前がカタカナばかりなので正直最終回まで見ても名前と顔が一致しないキャラがちらほらいます。ですがキャラそれぞれがとても魅力あり必ずお気に入りのキャラクターが居ると思います。
またストーリーは戦争を軸なのでとても重いです。上の権力者の屑っぷりが容赦なく描かれているのでとても現実的で対抗するヤン達の心情がとても共感します。
4部作で1部でキルヒアイスがラインハルトを守りあまりに早い退場に驚愕。その後キルヒアイスの存在の大きさが痛感される展開で、3部ではとうとうヤンも命を失い最終回ではラインハルトも亡くなります。
容赦なく人がバンバン亡くなり精神的にもきついですが、見る価値は十分ですので、見ていない方は是非最後まで見て下さい。

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10

銀河は誰の手に

遥か遠い未来、太陽系を含む銀河系から遠く離れた宇宙で繰り広げられる壮大な歴史物語。
銀河帝国の下級貴族に生まれたラインハルトは、姉を無理やり後宮へと連れ去った王への復讐としてその王座を目指す。その隣に唯一無二の親友もいた。
同じくして銀河帝国と長年にわたって戦争を繰り広げる自由惑星同盟は民主主義の末期にあった。その中で不敗の名将として政治家に振り回されながらも艦隊を指揮するヤン。名将の二人が激突し宇宙は翻弄される。生まれた国が違うということを様々と見せつけられる二人である。

帝国主義と民主主義の在り方を織り込んだアニメで非常に奥深い。何を大切にするべきか、陰謀や野望・術数権謀が渦巻く中で覇者がみつめるものとは何か?広すぎる宇宙で激突しあうのは無数の艦隊。美しいバトルのやりとりは20年以上前に作られた同アニメとは一線を画す。
引き込まれるような壮大なスペクタクル。織りなす歴史はどこへ終着するのか。自身の目で見極めてもらいたい。ラインハルト、親友キルヒアイス、ライバルのヤン、その他ラインハルトに集う名将の面々がそれぞれに想いを抱えて生き抜く。歴史のページがまた1ページ、あなたの前に開かれるだろう。見逃すなかれ。

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8

銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE

銀河英雄伝説 DIE NEUE THESEは、田中芳樹さん原作の小説を攻殻機動隊などを手掛けたProductionI.Gがアニメ化した作品です。
この作品は、銀河帝国に現れた戦争の天才ラインハルト・フォン・ローエングラムと、自由惑星同盟に現れた不敗の魔術師ヤン・ウェンリーという二人の英雄を中心とした銀河の覇権をめぐるスペースオペラです。
この作品はラインハルトとヤンが魅せる人間性と、戦闘が見どころです。しかし、作品にはラインハルトとヤン以外にも魅力的な人物が数多く登場します。その人物達がどんな想いを抱き、長く続く銀河帝国と自由惑星同盟間の戦争へ赴くのかも見どころの一つです。きっとこの作品を見終わった頃には惹かれる人物が見つかるのではないでしょうか。
銀河英雄伝説は過去に一度アニメ化されており、大変多くのファンを持つSF作品です。
しかし、今回の銀河英雄伝説 DIE NEUE THESEは前回アニメ化されたものとは大きく違います。一見すればリメイク作品に見えますが、ストーリーそのものは原作である小説が同じである為ほぼ同じである以外、キャラクターのデザインや登場する艦船は全く別物です。単純に前回アニメ化されたものとは比較できない内容になっています。
新たに作られた銀河英雄伝説がどんな歴史を魅せてくれるのか楽しむのもいいのではないでしょうか。

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10

銀河英雄伝説 Die Noue These 本物ここにあり

田中芳樹原作の小説をアニメ化された作品。元々のアニメ化は、今から二十年くらい?前になるのかな。主な舞台は、未来の宇宙にある要塞で二つの相対する組織の闘いを描かれた壮大なSF超大作。仰々しく長ったらしい名前の(褒めている)個性豊かな軍人が、わんさか出てきては、個々に素晴らしい声優さん演じる美声とともに名言を撒き散らして、胸にズビズビ刺さる作品。おそらくまだまだ、色々とCG技術なども稚拙だったであるろう旧版アニメの方ですら、The昭和のアニメ感を漂わすことなく、最高峰だったのに、このたび、キャラクターデザインから、キャストから、一新されて、リメイク版として、新たに放送してくれるなんて胸が踊るしかない。まず、スマホの小さな画面からですら伝わりくる圧巻の映像美。キャラクターデザインとも相成る繊細な色彩美も然り。旧版に比べて、格段に増した美形と美声揃いなキャスト&スタッフ。勿体無いくらいの、映画仕様な作画に度肝を抜かれました。旧作と並んで劣らぬ、オープニングとエンディング曲の、厳かに伸びやかに静かに謳われるテーマ曲が、その世界観にピタリとあっていて堪らない。何度でも観たい。