良質な三味線アニメがここにある
ましろのおとという漫画を原作にしたアニメがありましてこれがなかなかいいんです。音楽を題材にしたアニメはこれまでいくつか見てきてはいるのですが、世代が若いのは仕方ないとしまして楽器が出す「音」に込めた思いのようなものが言語化されていくところもとても魅力的な部分だと思います。中心人物の「先人に倣って生きていたこと」からの学びや「人は勝ち負けで判断するものじゃない」といった考え方には言語では伝わらない「その瞬間に出てくる思いが大事」といったものが目には見えないが大事な気持ちなのではと考えさせられました。原作を知っている方からは「かなり端折っている」といった意見もありそうですが、和楽器を使ったことがあるor興味がある方にお勧めです。
「譜面の通りに演奏する人」と「気持ちをそのままに音に乗せる」ある意味試されているようにも問われられるシーンでは「違いがあるからこその音が出ている」と感じましたし、津軽三味線を通しての「この音じゃないと駄目なんだ」といったある種こだわりのようなものが垣間見れます。「自分がどうありたいか」に悩みを抱えていたりする方にも響くと思います。会話や人柄も大事だけど、目に見えないものにも価値を見出せると感じた次第です。良ければ高音質なイヤホンを付けて見ていただきたいアニメです。