ギャグ、サスペンス、感動の大満足作品
「坂本ですが」と同じ作者の作品のため、シュールなギャグが面白く見始めましたが、途中からサスペンス要素が濃くなり、最終話付近は次の展開が気になって仕方ありませんでした。
2人で1人の人間を演じるために行動するシーンがいくつもありますが、チェリーパイを包むシーンが忘れられません。養母がキッチンを離れた隙をみて、二人羽織のような態勢になり器用に4本の腕でチェリーパイの格子模様を編む姿がシュールでした。そのほかにも、同級生の一条瑛二を騙すためにしたダリの女装姿にミギが惚れてしまったところも、ミギが女装に気づくまでの数話の間笑いが止まりませんでした。
作品の後半からは2人の実母の死の真相を暴くため一条邸へ侵入しますが、展開が読めずハラハラドキドキの連続でした。何よりも実母を追い詰めた一条怜子のサイコパス感が面白さと怖さの絶妙な具合でした。2階の踊り場から落ちたシーンではさすがに死んでしまったと思っていましたが、起き上がってきたときには悲鳴がでました。最終的に実母の死の真相が明かされ、一条家での事件も無事に解決を迎えた数年後の様子が見れたのもよかったです。
一連の事件の責任を取った瑛二と、それぞれの個性を伸ばして成長したミギとダリが再会したハッピーエンドに満足しました。