マギ / Magi: The Labyrinth of Magic / マギ シンドバッドの冒険

『マギ』は大高忍が作者である冒険漫画。全37巻。2009〜2017年に『週刊少年サンデー』にて連載され、2012年にはアニメも放映されている。
舞台は「千夜一夜物語」をモチーフにされて物語が展開されている。主人公であるアリババは、経済的、名声的成功を手にすることが出来るダンジョン攻略を夢見ていた。アリババは商人の召し使いとして働く中、強大な力をもつ魔人ウーゴ君を笛から呼び寄せることが出来るもう一人の主人公アラジンと出会い、ダンジョン攻略への同行を提案する。アリババは、ダンジョン攻略を果たしたことにより、特殊な力を持つ眷属器を手に入れることとなる。また、その中で出会った元奴隷少女モルジアナもメンバーとして加わり、物語は3人を中心に進んでいく。
その他、マギの登場人物であるシンドバッドのこれまでの軌跡を綴った冒険マンガ『マギ シンドバッドの冒険』が2013〜2017年に『裏サンデー』にて連載された。全19巻で構成されており、7つの海とダンジョンを制覇したシンドバッドがシンドリア国王になるまでが描かれている。また、『マギ』に登場する主要人物達の物語以前の様子も描かれている。

マギ / Magi: The Labyrinth of Magic / マギ シンドバッドの冒険のレビュー・評価・感想

マギ / Magi: The Labyrinth of Magic / マギ シンドバッドの冒険
10

世界中を巻き込む冒険活劇!!

「マギ」は同名の漫画を原作とするアニメ作品です。
世界の王を導く存在・マギである少年アラジンと、とある王国の王子である青年アリババ、元奴隷の少女モルジアナの3人を中心として物語は進んでいきます。
様々な出会いと別れを経て成長してゆく3人。そして3人は徐々に世界を滅ぼさんとする組織、アル・サーメンとの壮絶な闘いに身を投じて行きます。この作品の特徴は何と言ってもそのスケールの大きさ。まさに作中の世界全てを巻き込んだ物語となっています。
世界中に点在する迷宮を攻略して力を身につけ、仲間と共に強大な敵に立ち向かっていくストーリーは王道と言って良いものです。その一方で、作中では差別や貧困などの社会問題にも光が当てられています。これらの社会問題に起因する戦争、暴動の中で登場人物たちが苦悩する姿がリアルに描かれます。
この点が本作に単なる冒険活劇を超えた重みを与えています。単に力で敵を打ち倒すだけでなく、登場人物たちがこれら社会問題にどのような答えを出して行くのか。一つの絶対的な正しさを求めるのか、皆で協調する道を探るのか。登場人物たちが悩みながらも出す答えにはどれも説得力があります。王道の冒険ファンタジーでありながら難しいテーマを突きつけてくる作品です。

マギ / Magi: The Labyrinth of Magic / マギ シンドバッドの冒険
9

今までにない世界統一

魔法の使える世界で、「マギ」と呼ばれる世界を導く人と、主人公の成長物語です。
主人公はとても貧乏に育ちました、奴隷をやらされて、まともに食事も食べられない中でも明るく日常をおくっていました。そんな中でマギのアラジンと出会います、アラジンは王になる器を探していました。
主人公のアリババ君は現在の生活には満足していませんでしたが、とくに変えたいなどの強い願望はありません。そんな中である事件が起きます。その事件を元に国を変えたいと立ち上がります。それを見てアラジンは、アリババ君に力を貸しながら国を変えていくことになります。

この物語の凄いのはバトル場面がたくさんあるのに、力で変えようとしないところです。普通の漫画だと、悪いやつをやっつけてそれで悪いやつが心変わりするか、やられて主人公が変えていきますが、この物語はそうは単純には行きません。倒しただけでは、平和で、誰もが明るく生活できる世界にはならないのです、まるで現実世界!!
そんな中で、アリババ君とアラジンで考えて、納得出来る答えを求めて色々考えたり色々な人達から考えを聞いたりしていくのです。
いったいなにが正解なのか、自分でも考えて読んでみるとおもしろいですよ。