空条徐倫の壮絶な戦いを描くシリーズ第6部!完全解説と詳細レビュー
『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ第6部であり、完結となる本作は、シリーズ初の女性主人公空条徐倫が登場する作品です。
2011年、アメリカ・フロリダ州。恋人とのドライブ中に罠に嵌められた空条徐倫は、15年の刑期を宣告され、州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所通称「水族館」に収容されます。絶望的な状況の中で、父・空条承太郎から託されたペンダントを手にした徐倫は、自身の内に眠るスタンド能力に目覚めます。
シリーズ初の女性主人公である徐倫は、歴代ジョジョの中でも特に精神的に強く、芯の通ったキャラクター。男勝りな性格でありながらも、女性らしい優しさも持ち合わせており、多くのファンを魅了しました。ネタバレになるので名言はしませんが、徐倫はなんと、あのキャラクターの娘なんです。
本作には、徐倫の前に立ちはだかる、個性豊かな敵キャラクターたちが登場します。DIOの遺志を受け継ぐプッチ神父をはじめ、徐倫の親友エルメェス・コステロ、謎めいた少年エンポリオ・アルニーニョなど、魅力的なキャラクターがストーリーを彩ります。
これまでのシリーズ以上にスタンド能力の多様性と複雑性が増しているのも特徴。徐倫の糸を操る「ストーン・フリー」をはじめ、天候を操る「ウェザー・リポート」、記憶を操る「ダイバー・ダウン」など、ユニークな能力が登場し、バトルシーンを盛り上げます。
本作は、単なる刑務所内でのお話ではなく、DIOとの因縁や世界の運命をかけた壮大な戦いが展開されます。先の読めないストーリー展開と、巧妙に練られた伏線回収は、多くの読者を魅了しました。ジョジョシリーズは、アップダウンが激しく感情がジェットコースターのように揺さぶられるので注意が必要。また、暴力的な描写やグロテスクな表現が含まれるため、その辺を覚悟しておいてください。
それでもストーリーやキャラクターとにかく魅力的。がジョジョファンはもちろん、まだジョジョを読んだことがない人にもおすすめの作品です。