ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン / ジョジョの奇妙な冒険 第6部 / Stone Ocean

ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン / ジョジョの奇妙な冒険 第6部 / Stone Ocean

『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』とは荒木飛呂彦の日本の漫画作品である。『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの第6部にあたる。単行本では第64巻から第80巻に収録されている。この章の主人公は、空条徐倫であり、第3部の主人公空条承太郎の娘である。
舞台はアメリカの刑務所「G.D.st刑務所」を中心に繰り広げられる。この物語の敵は刑務所の神父エンリコ・プッチである。彼は15歳の時にDIOに出会い、DIOの言葉に共感し、天国へ行くために世界を変えようとする。また、DIOにスタンドの矢で射られたことでスタンド能力「ホワイトスネイク」に目覚める。本作のスタンド使い達は、スタンドの矢やホワイトスネイクのDISCを埋め込まれたものによりスタンド能力を発動する。
テレビアニメは、2022年から2023年にかけ放映された。また、2021年にNetflixで先行配信された。作中に登場するアナスイは、原作では登場時女性として描かれていたが、作品が進み再度登場した際は男性として描かれている。アニメ版では男性に統一されている。

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ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン / ジョジョの奇妙な冒険 第6部 / Stone Ocean
9

空条徐倫の壮絶な戦いを描くシリーズ第6部!完全解説と詳細レビュー

『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ第6部であり、完結となる本作は、シリーズ初の女性主人公空条徐倫が登場する作品です。
2011年、アメリカ・フロリダ州。恋人とのドライブ中に罠に嵌められた空条徐倫は、15年の刑期を宣告され、州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所通称「水族館」に収容されます。絶望的な状況の中で、父・空条承太郎から託されたペンダントを手にした徐倫は、自身の内に眠るスタンド能力に目覚めます。
シリーズ初の女性主人公である徐倫は、歴代ジョジョの中でも特に精神的に強く、芯の通ったキャラクター。男勝りな性格でありながらも、女性らしい優しさも持ち合わせており、多くのファンを魅了しました。ネタバレになるので名言はしませんが、徐倫はなんと、あのキャラクターの娘なんです。

本作には、徐倫の前に立ちはだかる、個性豊かな敵キャラクターたちが登場します。DIOの遺志を受け継ぐプッチ神父をはじめ、徐倫の親友エルメェス・コステロ、謎めいた少年エンポリオ・アルニーニョなど、魅力的なキャラクターがストーリーを彩ります。
これまでのシリーズ以上にスタンド能力の多様性と複雑性が増しているのも特徴。徐倫の糸を操る「ストーン・フリー」をはじめ、天候を操る「ウェザー・リポート」、記憶を操る「ダイバー・ダウン」など、ユニークな能力が登場し、バトルシーンを盛り上げます。

本作は、単なる刑務所内でのお話ではなく、DIOとの因縁や世界の運命をかけた壮大な戦いが展開されます。先の読めないストーリー展開と、巧妙に練られた伏線回収は、多くの読者を魅了しました。ジョジョシリーズは、アップダウンが激しく感情がジェットコースターのように揺さぶられるので注意が必要。また、暴力的な描写やグロテスクな表現が含まれるため、その辺を覚悟しておいてください。
それでもストーリーやキャラクターとにかく魅力的。がジョジョファンはもちろん、まだジョジョを読んだことがない人にもおすすめの作品です。

ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン / ジョジョの奇妙な冒険 第6部 / Stone Ocean
10

ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャンの3つの見どころ

『ジョジョの奇妙な冒険 第6部』は、荒木飛呂彦によって描かれた、人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの1つです。独特な世界観と魅力的なキャラクターで、多くのファンを魅了しています。今回は、第6部『ストーンオーシャン』の見どころを3つ紹介したいと思います。

1つめは「神秘的な関係性」です。神父エンリコ・プッチとディオ・ブランドーの、神秘的で奇妙な友情が描かれており、読者は二人の絆と秘密に引き込まれていきます。ディオの手稿が物語の中心となり、その手稿を巡って様々なキャラクターたちが繰り広げる戦いが面白いです。

2つめは「美少女・空条徐倫の冒険」です。監獄での超常的な戦いから、脱獄後のスリリングな冒険まで、驚きと興奮が止まりません!徐倫はクールで強力なスタンド能力を持ち、仲間たちと共に刑務所内外で次々とバトルに挑みます。その姿は必見です。

最後に「壮絶な最終決戦」についてです。物語の最後の場面では、最強と最弱のキャラクターが激突する壮絶な戦いへと至ります。その戦いの中で、戦闘や世界観の大逆転劇が繰り広げられるんです!荒木飛呂彦の独創的なアイデアが盛り込まれたこの決戦は、シリーズ屈指の見どころとなっています。

以上の3つの見どころが、『ジョジョの奇妙な冒険 第6部』の魅力を引き立てています。シリーズを読んでいる方はもちろん、これから読み始める方にもおすすめです。みんなも一緒に、奇妙な冒険に参加しましょう!

ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン / ジョジョの奇妙な冒険 第6部 / Stone Ocean
8

ジョジョ第5部までの物語を全てひっくり返す話

「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」はジョジョの奇妙な冒険の第6部で、シリーズ最大の話題作。人気の高さからアニメ化もされた。

ジョジョの奇妙な物語とはジョースター家とDIOと何代もの世代を超えた壮絶な因縁の物語。第1部から第3部に3代に渡る吸血鬼であるカリスマのDIOとの闘いに決着がついたものの、第3部よりバトルの肝となるスタンド能力とDIOにまつわるスタンド能力発現のキーとなる矢をめぐる物語に移行する。

第4部では日本の1つの街を舞台にした高校生と市民の奇妙な出会いと運命が混ざりあいながらも殺人鬼の住む街での矢を探して回収していく物語。ここでは第3部の主人公である人気キャラクターの空条承太郎が登場する。この空条承太郎は第6部にも登場し、衝撃のラストで読者からも賛否別れる結末へと導くキャラクターでもある。

第5部は舞台がヨーロッパへと移り、敵の象徴とされていたDIOの息子が主人公であり、スタンド能力を駆使しながらマフィアのトップへと上り詰めていくストーリーとなっている。

その続編となる第6部では第3部の主人公である空条承太郎の娘・空条徐倫が主人公。無実の罪で刑務所送りになった空条徐倫だったが面会に来た空条承太郎が罠にかけられ記憶とスタンド能力を奪われ仮死状態になってしまう。父の記憶とスタンド能力を取り戻すために、罠を仕掛けたプッチ神父との激闘の物語である。

ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン / ジョジョの奇妙な冒険 第6部 / Stone Ocean
8

第3部主人公空条承太郎の娘が主人公、舞台は刑務所

本作はジョジョシリーズのタイトルが含まれているものの、単行本の巻数がリセットされ一巻から始まるという「同シリーズ別作品」のような色が濃いものです。

ヒロインの空条徐倫(くうじょうじょりーん)は3部主人公・承太郎の娘ですが、彼女が幼い頃に離婚して父親と関わることなく過ごしたため承太郎のことを快く思っていません。しかしそこにも実は承太郎の家族愛が隠されていたりもします。

承太郎はこの刑務所にいるのは危険だと主張し反抗する徐倫を脱獄させようとするも、その最中に徐倫をかばってプッチ神父のスタンド「ホワイトスネイク」にスタンド能力と記憶をディスク化したものを奪われ、一時的に廃人と化しました。

徐倫は彼の愛を知り、脱獄のチャンスを逃しても彼のディスクを取り戻すことと刑務所の中でプッチ神父を追うことを決意し、神父の送り込む刺客を倒しながらディスクの回収とプッチ神父の打倒を目指します。

本作のスタンド名も、作者が好きな海外ミュージシャン関連のネタが使用されています。
「マンハッタン・トランスファー」「グーグー・ドールズ」「キッス」「ストーン・フリー」など、元ネタを知っていても知らなくてもカッコよく感じられる選定はさすがの一言です。

ストーン・フリーの能力は「線が集まれば立体となる」という2次元→3次元の概念を感じさせられるのですが、プッチ神父のスタンド能力進化後の「時を加速させる」というのは4次元の概念としてもよく使用される設定で、最終話に世界が一巡したことも考えるとやはり本作がジョジョシリーズの終点のつもりで描かれた作品なのではないか、と考えさせられました。
実際には次作であるスティール・ボール・ランが実質的なジョジョの続編として扱われることとなり、その後さらにジョジョリオンが連載され、ジョジョの世界がいかにファンから熱望されているかを感じます。