ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~

ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~のレビュー・評価・感想

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ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~
10

身体を入れ替えられた方が歓喜する痛快ストーリー

皇后候補が住まう後宮が舞台の物語です。
主人公である玲琳(レイリン)は病弱な体でありながらも、後宮の誰もが認める美貌と実力を兼ね備えており皇太子からの寵愛も受けています。
皇后になるのは彼女だろうと周囲も噂をするほどでしたが、ある日、候補者たちの中で1番劣っていた慧月(ケイゲツ)によって身体を入れ替えられてしまいます。
慧月は玲琳を貶めたこと、欲しくてたまらなかった皆からの寵愛を受ける立場になれたことを喜びます。
しかし、予想以上の玲琳の病弱さにとこに伏せってしまい、皇太子からの寵愛を受けつつも必死に病と戦う日々を送るようになってしまいます。
反対に、玲琳はこれまでと打って変わって周囲から蔑みの視線と言葉を受けるようになってしまったものの、
そんなことを気にする精神の持ち主ではありませんでした。
そんなことよりも、自身の体が健康であることに歓喜し、病弱な自身の身体を慧月に押し付けてしまったことを悪く思いながらも全力で慧月の体での生活を謳歌し始めます。
そこから、病弱で儚い見た目だった玲琳は実はど根性魂燃えたぎる精神の持ち主で、
なおかつ、頑固で度胸の座った明朗な女性だったことが分かっていきます。
また、慧月の体になった折、「この悪女が!」と罵られるも、そんなこと初めて言われたとむしろ喜び、
「不束な悪女でございますが」なんて答える天然な一面ものぞかせます。
さらに作画が綺麗なところもまたキャラクターたちの魅力をより引き出しており、大変見応えのある作品です。