明日、私は誰かのカノジョ

明日、私は誰かのカノジョ

『明日、私は誰かのカノジョ』とは、Webコミック配信サイト「サイコミ」より2019年5月から連載を開始した漫画、およびこれを原作としたドラマ作品。レンタル彼女、パパ活、整形など、女性が抱えやすい問題や悩みなどに焦点を当てたビター・ラブストーリーとなっている。章ごとに主人公が変わるオムニバス形式で描かれ、様々な視点や環境から問題を捉えている。登場キャラクターの内面を繊細に描き出しており、多くの女性読者から共感を得ている。2022年4月より放映されたドラマも多くの支持を受けている。

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明日、私は誰かのカノジョのレビュー・評価・感想

明日、私は誰かのカノジョ
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登場人物一人ひとりの話に考えさせられる漫画

最初は絵が綺麗だな、と思いこの漫画を手に取りました。ですが読み進めていくうちにどんどん面白くなり、引き込まれていきました。
もちろん絵も登場人物や背景、風景がとても綺麗に描かれていますので読みやすいかと思います。
大学生の話をメインには描かれていますが、それだけではなく、人間関係の苦悩、親との関係性の苦悩、異性との苦悩、働くことの苦悩など様々な苦悩が描かれています。
働くことについては主に、レンタル彼女やパパ活、夜業界、風俗業界、配信者などの仕事の裏話が多く描かれており、働かれたことがある方はもちろん、よく知らないけど気になるという方でもかなり面白く読めるのではないでしょうか。
明るい漫画ではなく、少しダークで鬱要素もある内容ですがそれもこの漫画の醍醐味。読んでいて暗い気持ちになるところも多いですが、「前をむいていこう!」と思わせる描写もあります。
恋愛漫画の要素はあまり考えずに読まれた方がいいかもしれません。基本的にはそれぞれの登場人物が人間関係がうまくいかず悩んでいる、という内容になります。なので恋愛もうまくいかず、読んでいるこちらとしては歯痒くもなります。読んでいて胸を締め付けられるでしょう。
完結まで出ていますが、読み始めたら続きが気になりすぐに最後まで読んでしまいました。1度読んだ方でも定期的に読み直したくなるかなと思います。
学生の方にも、大人の方にもお勧めできる漫画です。

明日、私は誰かのカノジョ
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『明日、私は誰かのカノジョ』ーなぜ普通の女性大生が、ホストにはまり風俗産業で働くことになったのか?

若い女性を中心に、共感を集めている『明日、私は誰かのカノジョ』。レンタル彼女・パパ活・整形・ホス狂と夜の街を舞台に生きる女性たちをリアルに描き、人気を集めています。

『明日、私は誰かのカノジョ(明日カノ)』で、最も話題になっているシリーズは、ホス狂い篇でしょう。普通の女子大生の萌が、ホストクラブにはまり、大学もやめて風俗産業で働くことになってしまいます。
ホストにはまっていく過程のリアルな描写が評判を呼んでいます。
自己肯定感の低い女子大生の萌。ホストクラブという輝いた場所で、騙されていると不安に感じながらも自分を全肯定してくれるホストに自分の居場所を求め、沼にはまってしまう。
仲間とのコミュニケーションのすれ違いや、自分の容姿に悩みを持つ若い女性はたくさんいることでしょう。心が疲れてしまった女性が癒しを求めれば、イケメンのホストが優しく受け止めてくれます。しかしながらホストとは追いかけても、莫大なお金を使っても、届くことのない砂漠のオアシスのような存在なのです。
ホストクラブにいったことがある人は「あるある!」と共感できますし、行ったことがない人でも、若い女性の心の葛藤に十分感情移入して楽しむことができるストーリーです。

エンディングでは萌の再生する様子も描かれますが、萌のホストとの経験は、今後どのような影響を彼女の人生に及ぼすのでしょうか。完全にふっきれているのか、またホストクラブに行ってしまうのか、読者がいろいろと想像できるラストシーンです。

明日、私は誰かのカノジョ
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永遠の課題がつまった作品!

こちらの作品は、一人のヒロインに対してスポットを当てたストーリーではなく、一章ごとに主役が代わるオムニバス形式で物語が進んでいく展開となっています。
一章で、ヒロインとなっている大学生の「雪」。「雪」には顔に火傷の跡がある、というコンプレックスを抱えて生きています。日常生活では火傷の跡を化粧で隠し、レンタル彼女というアルバイトをしながら生活しています。大学の同級生にも、アルバイト先のお客にも火傷の跡を見せず生活を送っていましたが、素顔で出歩いていたある日、アルバイトのお客に、ばったり会ってしまいます。自分と全く違う明るい人生を送ってきたお客の男性が雪に本気で恋をしますが、雪はどういった道を選ぶのか、という内容になっています。
また、雪がヒロインとなっている一章にて大学の同級生として登場する、「リナ」という女の子が二章でヒロインとして活躍します。
登場した人物が次々と主役になっていき、抱えたコンプレックスとどう向き合って人生を送っていくのか描かれています。
舞台が「レンタル彼女」という職業から始まり、題材に「パパ活」、「ホスト」、「風俗」等の社会の闇、裏を取り扱っているので、決してハッピーエンドのストーリーでは終わりません。
特に、登場するヒロインの心境が、読者によっては共感を得られる作品となっているのではないでしょうか。

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