七人の侍

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七人の侍のレビュー・評価・感想

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七人の侍
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後年の西部劇映画に大きな影響を与えた、天才・黒澤明による不朽の戦国時代劇!

『七人の侍』は1954年に公開された日本の時代劇映画で、共同脚本、編集、監督は黒澤明です。物語は、日本の歴史の戦国時代、1586年に起こったこととされています。本作では、収穫期に穀物を奪いに立戻っってくる「賊」と戦うために7人の浪人を雇う羽目に陥った、絶望的な農民たちの住む村が舞台となります。
当時の日本では、最も高額な製作費をかけて撮影に1年も費やした作品でした。完成までに、多くの困難を乗り越えることになりました。多くの批評家が本作をウェスタン映画と比較しています。
公開以来、『七人の侍』は一貫して批評家から高い評価を受けています(たとえば批評集積サイト「ロッテントマト」など)。1954年には日本国内で2番目の興行収入を挙げた映画です。
最近BBCが行った国際批評家投票でも最高の外国語映画賞に選出されています。この作品はきわめて影響力の高い映画で、、映画界で最も「リメイク、リワーク、参照」されたものの1つです。映画批評集積サイトの「ロッテントマト」には、「間違いなく黒澤明の傑作である『七人の侍』は、誇張された筋書き、記憶に残る登場人物、手に汗を握らせるアクションシーンの連続から構成された、叙事的冒険活劇の古典的な作品であり、かつて製作されたものの中で、最も影響力のある映画の1作である」とあります。

七人の侍
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七人の侍

世界映画史に残る名作。時は戦国時代、ある村が毎年のように野盗に襲われ危機に瀕していた。そこで村は侍を雇い野盗退治を依頼しようと考えた。村人3人が選ばれ街に出る。出たはいいが、探し方がわからずに悩む。みんな強そうに見えるのだ。そんなとき、ある家で居直り強盗が子供を人質にとる。一人の侍が機転を利かせ子供を救い出す。それを見た村人は彼を雇う。頭の良さ、決断力、控えめな態度、どれをとってもリーダーにふさわしい。村人は彼を説得して雇うことに成功。一人が決まれば後は彼に人選を任せることが出来る。一人また一人と選ばれてゆく。一人怪しいものもいるが悪いやつではなさそうだ。七人がそろい村に帰る。ここまでで前半。一人一人の選び方がとても面白く見ていて飽きない。それぞれの侍の個性も秀逸で魅力的な面々。前半はユーモアのシーンが多く楽しめる。が、後半は緊迫感が高まり、怒涛の展開が続く。戦い方を知らない村人に戦う時の心構えを説き、戦い方を教え導く。豪雨の中でのアクションシーンの凄まじさ。一人また一人たおれていく侍たち。村人にも犠牲者が。壮絶な戦いに勝つのは、侍かそれとも野盗か。戦いの後生き残った侍がつぶやく、「勝ったのは百姓だ」と。