七人の侍

七人の侍

『七人の侍』とは、黒澤明監督による1954年に公開された日本の時代劇映画である。主演は三船敏郎と志村喬。
前半部では主に農村での侍集めと戦の準備が、後半部では野武士との本格的な決戦が描かれている。約1年の撮影期間と当時としては破格の1億円を超す予算を費やして制作された徹底した娯楽作であり、革新的な複数のカメラワークや卓越した編集技術、構成に長けた脚本の粋、現場での妥協のない演出などによって描き出された迫力ある立ち回りのシーンなど、まさに「世界のクロサワ」の代表作であり、興行的にも大成功を収めている。
世界で最も有名な日本映画のひとつでもあり、数多くの映画監督に多大な影響を与えている。1960年にアメリカで西部劇『荒野の七人』としてリメイクされた。他にも世界中で数々の派生作品を生んでおり、2004年放送のテレビアニメ『SAMURAI 7』は本作のリメイクだが、物語は未来の惑星戦争の世界を舞台とするSF冒険活劇となっている。

1qkou_maria8786のレビュー・評価・感想

七人の侍
10

七人の侍

世界映画史に残る名作。時は戦国時代、ある村が毎年のように野盗に襲われ危機に瀕していた。そこで村は侍を雇い野盗退治を依頼しようと考えた。村人3人が選ばれ街に出る。出たはいいが、探し方がわからずに悩む。みんな強そうに見えるのだ。そんなとき、ある家で居直り強盗が子供を人質にとる。一人の侍が機転を利かせ子供を救い出す。それを見た村人は彼を雇う。頭の良さ、決断力、控えめな態度、どれをとってもリーダーにふさわしい。村人は彼を説得して雇うことに成功。一人が決まれば後は彼に人選を任せることが出来る。一人また一人と選ばれてゆく。一人怪しいものもいるが悪いやつではなさそうだ。七人がそろい村に帰る。ここまでで前半。一人一人の選び方がとても面白く見ていて飽きない。それぞれの侍の個性も秀逸で魅力的な面々。前半はユーモアのシーンが多く楽しめる。が、後半は緊迫感が高まり、怒涛の展開が続く。戦い方を知らない村人に戦う時の心構えを説き、戦い方を教え導く。豪雨の中でのアクションシーンの凄まじさ。一人また一人たおれていく侍たち。村人にも犠牲者が。壮絶な戦いに勝つのは、侍かそれとも野盗か。戦いの後生き残った侍がつぶやく、「勝ったのは百姓だ」と。