見えない目撃者

見えない目撃者のレビュー・評価・感想

見えない目撃者
10

見えない目撃者・あらすじ・見どころ

韓国映画「ブラインド」を日本でリメイクし話題にもなった『見えない目撃者』。見どころはなんと言っても主役である女性の目が盲目である事。ですが、その前に、少しあらすじを説明させていただきます。
警察官として将来を有望視されていたにも関わらず、自らの行いにより事故で視力と大切な弟をなくしてしまい、失意のどん底にあった主人公浜中なつめは、ある夜車の接触事故に遭遇します。そこでなつめは、助けを求める少女の声を聞きますが、車は立ち去ってしまいます。
警察に事情聴取されるも目の見えないなつめの言うことを警察は信じてくれません。しかたなくなつめはもう一人の目撃者である国崎春馬を探し出し、共に捜査協力してほしい旨を伝え一緒に少女を探し出すべく捜査をすすめてきます。
見えない目撃者の一番の見どころは主役である浜中なつめの目が見えない事。物語の構成上盲目である事は最大の魅力であり、その盲目の部分の不利益をちゃんと演出してくれる作品です。見えないだけで、彼女は大変優秀で相手の身長や、その昼何を食べたかを言い当てる推理力があります。
また、主役を演出された吉岡里帆さんの演技力が凄まじく、目線を決して合わせないところも見どころの一つとなっております。

見えない目撃者
9

洋画好きでも楽しめる邦画!

日本映画は海外の作品と比較してしまうと、どうしても規模が小さかったり迫力がそれほどないなどマイナスなイメージをもっている人が私を含め多い気がします。
そんな中でも「見えない目撃者」はずば抜けて面白い作品です。
リメイクもとは韓国の作品なんですが、日本の文化や風習に上手く落とし込むように脚本が練り直されているので、違和感なく観賞できます。
邦画にしては珍しくかなりグロテスクなシーンもありますが、逆にそこが普段海外の作品を見漁っている私のような人間にとっては取っつきやすかったです。
私が特に惚れ込んだのは、終盤の主人公の女性と犯人の一騎打ちになるシーンです。
主人公は犯人が自分と同じ状況(視覚が役に立たない)になるよう建物の明かりを消して、音を頼りに犯人に立ち向かいます。
ホラー映画ではないんですが、思わず息をのんでしまうような緊迫した20分間が続き、観賞後はどっと疲れてしまうはずです。
目が見えないからと言って決して臆することなく、持ち前の正義感と盲目になる前に学んだ警察官としての能力を武器に果敢に挑んでいく主人公の姿がとても頼もしいと同時に健気で、気づくと応援していること間違いなしです。
犯人を推理していく面白さもある作品なので、是非一度ご覧になってみてください!

見えない目撃者
7

スピード感がある

なかなかスピード感があって、面白いサスペンスものでした。
最後、盲目の主人公と犯人が対峙するところは音がキーポイントになっていて、沈黙が続き、緊迫感があってよかったと思います。刑事が殺されすぎな気もしますが、この犯人はサイコパスなのでそれはありだと思います。サイコパスって人を人と思ってないというか、邪魔になったら、けっこう簡単に人を殺すイメージがあります。でも、盲導犬まで殺されてしまうなんてショックです。犬好きなので犬がひどい目に遭うものはあまり見たくありません。先に教えておいてほしかったなと思いました。犯人への憤りを感じました。
主演の吉岡里帆さんは、警察官を目指していた女性を演じているのですが、なかなか推理とかが堂に入っていてよかったと思います。吉岡さんって可愛らしい顔をしていますが、それでいて頭も良さそうで、仕事を持った女の役がよく似合います。盲目だから、その目撃証言を聞き入れない警察はひどいなと思います。彼女が視覚以外の感覚で刑事2人をやり込めたところはすかっとしました。
本作は韓国映画のリメイクだそうです。韓国映画の方はまだみていないのですが、すごく面白いし、よくできたリメイクだと思います。久しぶりに面白い邦画を見たという感じです。