サンシャイン・クリーニング / Sunshine Cleaning

サンシャイン・クリーニング / Sunshine Cleaningのレビュー・評価・感想

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サンシャイン・クリーニング / Sunshine Cleaning
8

姉妹の性格が違っているのがいい。

私は姉妹ものが好きなのかもしれません。本作もとても気に入りました。姉は、学生時代はアイドル的存在で頭もよく、チアリーダーなんかもしていて、まじめな女性。妹は仕事が続かず、いい加減な感じ。この組み合わせがたまりません。姉も、今の状態をどうにかしようとがんばっていて、仕事の後、スクールに通ったりしているけど、昔の自分と今の自分を比べて、落ち込んでいたり、すごく荒んでいて、そういうところに共感が持てます。妹もいい加減なようで、そんな自分が嫌って感じがして、わかるなと思いました。この二人は、互いに想いあっているところもあるけど、一緒にいないほうがいいのかもってところもあって、結局どういう結末になるのかなってドキドキしながら見れました。仕事も、特殊清掃員という結構漫画とかにもなっているジャンルのものだったし、人が亡くなり、残したものにドラマがあったりおもしろかったです。また、恋愛要素も、ちょっとだけあったりして、清掃道具とかを売っている店の店長さんがいい男でした。そんなあらかさまに恋愛を描いているわけではなく、姉が彼のことをいい人だなと思って、くらいにとどめているのがいいと思います。題名も明るい感じで、話も最終的にはいい方向にむかっていきそうに終わっていたのでよかったです。

サンシャイン・クリーニング / Sunshine Cleaning
8

ダメダメ家族

昔はカースト上位だったのに、今はさえない清掃作業員のシングルマザーが、特殊清掃の会社を立ち上げたっていう話です。
妹もふらふらしているし、お父さんも変な仕事に手を出すし、子どもも学校行かないし、自分も不倫と、うまくいっていない要素満載ですが、なんとかがんばってて、好感が持てます。
まあ、特殊清掃のこと、何もわからず始めてて、いやあ馬鹿だろとも思いますが、その後、いい店長さんにめぐりあって、すごい勉強しているからいいと思います。
この店長さん、人当たりが柔らかいし、シングルマザーが子どもを連れてきたとき、いやいやながら面倒をみてくれるし、いい人です。
この人と安易にひっつかなかったところもこの映画のいいところかなと思いました。
妹の方は、仕事はしたくないって感じのダメダメ女です。あまりよく考えもせず、亡くなった人の娘に会いに行くし、めちゃくちゃだなと思います。
自分も母と死に別れだからってのもわかりますが、そのせいで、娘さんといざこざがあるし、よくないです。
私にも妹がいますが、どんなに迷惑をかけられたって、すぐにはきれないし、いないと寂しいし、厄介だなと思います。
最後には自分で、自分を顧みてくれてよかったです。
あの家族が、これから前向きに生きられそうで、いいラストでした。

サンシャイン・クリーニング / Sunshine Cleaning
8

ラストは前向き。

私には日の当たる場所だった経験はないので、主人公の気持ちがよくわからないところはありますが、昔はあんなに輝いてたのにって気持ちがあったら、そりゃあフツフツとするだろうなと思います。
妹さんの方も嫌いなわけじゃない、子育ての面でも助かってはいるけどイライラするし、お父さんも仕事で失敗って、もう災難だなと思います。
最初はあまり考えなしに始めた特殊清掃の仕事ですが、それでも顧客に喜んでもらえたり、仕事道具仕入れの店の人がいい人だったり、ちよっと上向きっぽかったのに、ボヤを出したり、本当大変だったし、妹を許さないって気持ち、わからなくはないなと思いました。
それでも、家族、ほんとは大好きな家族が再建していく様子は見ていて心地よかったです。
これからすべてうまくいくのかどうかもわからないけど、前向きな終わり方だったと思います。
主役のエイミー・アダムスは幼い顔なので昔はマドンナだったって感じがよく出ていたし、疲れた顔のときと笑った顔のときの変化が大きくて、荒んだ役があってました。
店のオーナーの男性は、誰にでも平等に優しい感じの人で、私でも惚れてしまうなと思いました。
妹役の役者さんもいい加減な感じとか、自分で自分をどうしようもできない感じが出ていてよかったです。
見ていて切なくもなるけど、前向きにもなれる作品でした。