空飛ぶタイヤ

空飛ぶタイヤのレビュー・評価・感想

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空飛ぶタイヤ
10

良かったと感じた作品

良かったと感じた作品は2018年にドラマ映画として公開された「空飛ぶタイヤ」です。「空飛ぶタイヤ」といえば、「あきらとアキラ」や「半沢直樹」などで有名な池井戸潤の同名小説。累計170万部突破の大ベストセラー初の映画化作品で、連続ドラマ化もされています。
ある日、1台のトレーラーが脱輪事故を起こし、歩道を歩いていた子連れの母親が外れたタイヤの直撃を受けて死亡してしまいます。事故を起こした車の製造元・ホープ自動車は、事故原因を所有者・赤松運送の整備不良と決めつけました。そのため、社長・赤松徳郎は世間やマスコミの激しいバッシングを受け、信用を失った会社は倒産寸前に追い込まれます。
自分も年齢を重ねたせいか、こういう社会派映画・ドラマを観る機会が増えています。今回は、映画ですが、多かれ少なかれ会社組織による隠蔽等は、公になっていないだけで、どこでもあるだろうと感じるのと、赤松徳郎みたいな人がいる会社に自分もチャンスがあるなら、勤めてみたいと思わせてくれるぐらいに引き込まれてしまう作品です。映画主題歌もサザンオールスターズ「闘う戦士たちへ愛を込めて」ですので、ご興味を持たれた方は、ご覧になってみてはいかがでしょうか?

空飛ぶタイヤ
8

ひどい!

池井戸潤原作の映画です。池井戸さんの作品はどれも面白いので期待していました。
池井戸さんが、怒りに駆られて書いたというだけあって、本当にひどい事件の話でした。
まあ、リコールの必要なものができてしまうのは仕方ないとしても、それを隠すなんて…ひどいです。
映画では隠蔽する最大の悪役を岸部一徳さんが演じています。
この人は相棒の時も嫌味ったらしかったり、怖かったりすごいなと思っていましたが、今回もすごく憎たらしくて、存在感がありました。
こういうベテラン俳優が出てくることもこの映画のいいところでした。
主人公の長瀬智也さんもよかったです。ちよっと男前すぎる感はありましたが、中小企業の社長の苦悩、最後まで戦うぞという気合いを感じました。
お話もすごく面白かったです。
映画なので、やっぱり話はスピーディーに進んで、ちよっとあっさりな面はありましたが、巨大企業に立ち向かう男の覚悟がみてとれました。
全体的に重たい雰囲気が漂っててら主人公が罵倒されたりするのでみていてしんどい部分はありますが、実際、企業相手の戦いとか大変だろうし、きついところも書かないとリアリテイがないですもんね。ただ、ちよっと大どんでん返しの部分が短いかなと思います。
ちょっと物足りないです。
原作小説は未読ですが、ぜひ読みたいなと思いました。