マリッジ・ストーリー

マリッジ・ストーリーのレビュー・評価・感想

マリッジ・ストーリー
8

誰にでも起こりうる“マリッジストーリー”

2019年アカデミー賞ノミネート作品。スカーレット・ヨハンソンとアダムドライバーのダブル主演、ノアバームバック監督が送る、リアルなヒューマンストーリーである。

衝撃的な離婚シーンから始まり、過去の回想シーンがところどころ混ぜられながら、胸が締め付けられるような、でもなぜか共感できる気持ちにさせられる。

最初はあんなにも愛していたのに。
同じようなバックグラウンド、惹かれ合い、お互い高め合う若い時代。そこから結婚し、日々が経つにつれ、最初の燃え上がるような、永遠に感じられた愛が、分からなくなる。

妻二コール(スカーレット・ヨハンソン)は女優として成長していきたいと思うが上に、監督である夫チャーリー(アダム・ドライバー)への見方に変化が出てきてしまうのだ。
次第に二コールは、誰かにコントロールされている感覚を感じ始める。それが最愛の夫チャーリーだと気づいてしまった瞬間、今までの思い出は全て悪となり、築き上げてきたかけがいのない時間全てが憎くなってしまう。
これは皮肉なことにとてもリアルで、誰にでも起こりうるのだ。

どうしてあの時、もっと客観的にお互いを見れなかったのだろう。
どうしてあの時、もっとお互い素直になれなかったのだろう。

きっと、お互いが変化していくからこそ、お互い最初の頃には戻ることができないのではないだろうか。

人が変化していくことで、家族の関係性も変化していくことを描いた作品だ。

マリッジ・ストーリー
7

離婚はしんどい

離婚直後の人は見られないかもってくらい、リアリティがあって、しんどい映画でした。
離婚って体力を使うというし、本当にしんどいことなんだなってのがよく分かります。
そりゃあ、いろいろ互いに言い分はあるだろうし、要求をきちんとする方の気持ちもわかるし、夫婦だったのにと、そのことに腹を立てる気持ちもわかります。
そして、罵り合ってしまったり、そのことを後悔したり、とすごく、共感できるところの多い映画でした。
また、離婚の時はしんどかったけど、今後はまた前向きに生きられそうだって感じで終わるのがいいなと思いました。
ずっと悪かったわけじゃない、いい時もあったってことを思い出せたら、もうあとは前に進めるって感じがしました。
キャスト陣もすばらしかったです。
スカーレット・ヨハンセンはお母さんに見えたし、ローラ・ダンもいい弁護士感がプンプンでした。
アダムさんは、いかにも楽観的な男っぽい感じがするし、レイさんはやり手感が強いです。
イメージぴったりですし、何より、主要4人が私の好きな人ばっかりなのでうれしかったです。
見ると、しんどくなるところはありましたが、人生とはってのがわかる、いい映画でした。また、見たいなと思います。

マリッジ・ストーリー
8

見ていてしんどい。

お互い、嫌いなわけではないけど、離婚をする。そんなことあるわけないと、結婚してない時は、おもってたけど、あるんだよねと結婚してわかりました。この映画の2人もそういう感じです。最初はほんの些細なことだったのに、離婚までというのがリアルでした。あと、離婚が体力のいることだというのもよくわかりました。弁護士さんも金がかかるし、裁判で相手を悪くいうのもしんどいし、大変だなと思います。そういうリアルなところが見れて、よかったです。主役のお二人の演技は圧巻で、口喧嘩のところとかもうどちらの気持ちも立場もわかるから、すごく悲しかったです。演じる側も結構しんどい映画だったかもなと思いました。スカーレット・ヨハンセンさをはほんとすごい演技力だと思いました。いつもは綺麗な人のイメージが強いけど、ほんと疲れ切ってる感じが出てて、綺麗とかそういう感情はあまり湧きませんでした。ただ、何度も見たくなるかというと、見たいような見たくないような不思議な感じです。人の争いって見ていてしんどいし、スカーレット・ヨハンセンの泣き方も悲しいし、見るときを選ぶ映画かなと思いました。こっちも辛い時期だと見ていられないと思いました。