終焉ノ栞

終焉ノ栞のレビュー・評価・感想

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終焉ノ栞
8

都市伝説に翻弄される少年少女の悲劇

都市伝説を題材にしたホラー&ミステリー。主人公はある高校で活動している「オカルト研究会」の四人の生徒。噂とオカルトが好きな少年・A弥を筆頭に、B子、C太、D音が旧校舎の音楽室に集まり、一つの都市伝説「終焉ノ栞」を調べていた。ある日、十年前に死んだ生徒達の交換日記を元に「終焉ノ本」及び「終焉ノ栞」を入手する方法を試すが、その後「失敗した」彼らは死の「終焉ゲーム」に巻き込まれ……。この終焉ゲームの中で「ひとり隠れんぼ」「ドッペルゲンガー」「メリーさんの電話」「猿の手」と四つの有名な都市伝説が出て来るので、オカルトや都市伝説好きにはオススメのマンガ。
ゲームの中に潜む「裏切者」「キツネ」という存在によって四人の少年少女は疑心暗鬼に陥り、ついには四人の中で殺し合いが始まってしまう。
また、物語の中盤では十年前に旧校舎で活動した「映画研究会」の五人の生徒が登場し、「十年前編」として事件当時の出来事が次々に明かされていく。
元々はニコニコ動画で発表されたボカロの楽曲シリーズ「終焉ノ栞プロジェクト」で、アルバム・書籍化もされている。マンガだけでなく、楽曲や小説と照らし合わせるとなお面白いものになるはず。
個人的には楽しめた作品だが、読む人を選ぶ作品でもあるため好き嫌いが分かれるかもしれない。