カールじいさんの空飛ぶ家

カールじいさんの空飛ぶ家のレビュー・評価・感想

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カールじいさんの空飛ぶ家
10

おじいさんと妻の関係に涙。

奥さんをなくしたおじいさんが、冒険家になることが夢だった彼女が行きたがった滝を目指して、マイ・ホームで飛ぶ話。家にボーイスカウトの男の子が乗っちゃって、思わぬ仲間ができたり、滝の近くにマッド冒険家がいたり、変な鳥を助けたり、マッド冒険家の手下の犬と友達になったりと盛りだくさんで面白い作品でした。物語の始まりが、長年連れ添った妻を亡くすというもので、その話をオープニングで短くまとめてするのですが、そこでもう号泣です。一気に話に引き込まれました。仲間になった少年は太めで勝手に喋る感じの子で、世間であまりうまくいかないタイプの子、おじいさんもへんくつ爺さんです。そういう不器用な者同士がいろいろあって仲良くなり、おじいさんと孫のような、年の離れた友達のような付き合いをするようになるというエンディングに胸アツです。また、犬たちがたくさん出てくるのですが、犬好きの私にはたまらないし、なによりメーンの犬がかわいすぎです。犬は頭がいいというけれど、やっぱりちょっとお間抜けな方が可愛らしいなと思います。ご主人、ご主人と言っているところがいじらしいです。また、外国での題名はupというシンプルなものですが、日本ではカールじいさんの空飛ぶ家というメルヘンな名前にしたことが良かったなと思います。名前の通り、メルヘンで可愛らしい一面のある作品です。