シザーハンズ / Edward Scissorhands

シザーハンズ / Edward Scissorhands

『シザーハンズ』とは1990年に公開されたティム・バートン監督のファンタジー映画。とある発明家により造られた、両手がハサミの男「エドワード」が主人公。エドワードの元に化粧品のセールスに訪れた「ペグ」がきっかけで、エドワードの街での生活が始まる。ペグの娘「キム」との恋愛やエドワードのサクセスストーリーを中心に物語は展開される。街の人たちやペグ一家との触れ合いを通し、人間の勝手さや醜さ、正義とは何かを考えさせる映画である。

シザーハンズ / Edward Scissorhandsのレビュー・評価・感想

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シザーハンズ / Edward Scissorhands
8

美しいファンタジー

なんだかんだいって、定番のラブストーリーだとおもいます。
手がハサミの悲しい青年と町の娘の恋です。
エドワードはとても悲しい生い立ちにより手が仮の手であるハサミのままになってしまった人造人間です。
何で彼をあのおばさんが村に連れてきたのか、ちょっとよくわからないけど、なんか寂しげだし、いい男だし、助けたくなったのかもしれません。
でも、手がハサミってほんと大変だとおもいます。
服を着るのもものを持つのも大変だし、事実、エドワードの顔は傷だらけでした。
なんで、博士は仮の手をハサミになんかにしたのでしょうか。不思議です。他になんかなかったんかいと思います。
おかげでエドワードは、好きな女の子を抱きしめるのも不器用にしかできず、そんなつもりもなく傷をつけて、村の人から追われて…可哀想です。
一緒に住むのは無理だって話になってしまいましたが、それも昔だからですよね。
今ならハサミの取り外しとかはできそうな気が、いや、切られたら痛いのかな、人造人間だと。
よくわからないけど、時代が昔っていうのもこの物語の寓話性っていうか、なんかファンタジーチックなところを強化していていいです。
雪がエドワードが氷の彫刻を作ってできる削りカスってのもすごくロマンチックだし、子供の頃は雪を見るとエドワード…とか思ってました。

シザーハンズ / Edward Scissorhands
7

哀しい話

科学者に、両手をハサミで造られた人造人間のエドワードはとあるおばさんに下界に連れてこられ、おばさんの家で居候することになり、そこの娘さん、キムと恋に落ちるという話です。エドワードは顔も無表情だし、顔色も悪いのですが、どこかかわいらしく、女性がほっとけなくなるような感じです。やはり、やっているのがジョニー・デップだからでしょうか。そして、何より両手をハサミで造られっぱなしのかわいそうな人です。服も傷ついちゃうし、顔は傷だらけになるし、植木やら女性の髪やらいろいろ切る仕事を自分の意思とか関係なくさせられるし、好奇の目にさらされるし、大変です。友達とかなんてと思っていたけど、だんだんキムと心通わせるようになったのに、抱きしめるのも一苦労で、キムを傷つける気もないのに傷つけて、最後には町の人々に追われて、人を殺しちゃって、街に降りることもできなくなり、キムともお別れしなくちゃなかなくてと、すごく悲劇的です。エドワード自身、自分が何でこんな姿で造られたのかわかってなかったでしょうし、何で俺がみたいに思って生きていたでしょう。キムとのことも会いたいのにと哀しい思いをしてると思います。あの哀しげな目を見ているとかわいそうで涙が出てきます。悲哀物語としてよくできているのでオススメです。