10年は長すぎでは?
前半話があって、その10年後と、後半になるのですが、10年ってちょっと経ちすぎというか、ボクサーが10年後も全盛期とかありうるのかと思うし、10年も待たせてひどい男だとも思います。もうちょい、短くてもいいんじゃないかと気になりました。でも、お話はすごくいい話で、ああ、彼に出会えてよかった、彼女を好きになってよかったって話が溢れてて、ほんわかした気持ちになりました。まあ、ちょっと出会いがリアリティないなって気もしますけど、そういうロマンティックなことがリアルでも起きるものなのかもしれません。別れても、傷つけられても、好きになれてよかったと思えたらいいことだなと感じました。
役者陣もよかったです。特に原田泰造さんはほんとに演技がうまいです。芸人さんの中で随一だと思います。めっちゃ哀愁が漂っていて、中年の悲哀を感じました。多部さんはすごくきれいでした。普段よりもきれいに見えたのは、髪型のせいでしょうか、演技プランのせいでしょうか。ともかくとても魅力的に見えました。群像劇って、結構ややこしいものですけど、これはとてもまとまっていて、メインの話もしっかりしていてよかったです。伊坂幸太郎さんって犯罪を関わってくる話が多いイメージですが、ラブストーリーもあるんだなとうれしい発見でした。