新解釈・三國志

新解釈・三國志のレビュー・評価・感想

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新解釈・三國志
5

新解釈・三國志

三国志は堅くて難しいイメージがありました。
学生の時に歴史が苦手だったため観てもわからないし、つまらないかもしれないと思っていたのですが、
出演俳優さんたちをみたらあまりに豪華で個性的な人たちが多く、好きな俳優さんたちばかりだったため、興味を持ちました。
想像していた様な堅くて難しい、観続けるのには骨が折れる、戦なので気持ち悪いシーンが多いという印象は一瞬で崩れました。
コメディタッチだったため、観ていても面白かったですし、歴史を淡々とという感じではなく、
独自の捉え方でお話が進んでいき、俳優たちのキャラクターが元々凄く濃い人たちばかりですが、
その人たちが自由に伸び伸びと演技をしているのかなというのがとても伝わってきました。
後から調べたら監督さんが福田雄一さんという事で、この三国志、納得の演出と俳優さんたちの演技でした。
こんな風にいっていいのかわかりませんが、面白さとくだらなさは流石だと思います。
三国志だからといって毛嫌いせずに観てみるのには作品でした。
この作品をきっかけにして、三国志が少しとっつきやすくなり、興味を持つことはあるかと思います。
実際の人物たちとは離れたところにあるであろう演出だとは思いました。

新解釈・三國志
7

さすがの福田節

福田雄一監督の作品はどれも笑いがあり面白い。特にこの新解釈シリーズは以前、ムロツヨシ主演で『新解釈・日本史』が製作され様々な日本の歴史人物を演じていて話題となった。
今回は福田監督が満を持して新解釈シリーズの映画である。しかも三國志でキャストも皆主演をはれる実力者揃いである。そんな中、主役は劉備を大泉洋が演じている。
この劉備は史実と違い中々な面倒くさがりで、有名な三顧の礼の時もぐちぐち文句をいいながらかなり嫌々行っている。この時のまるで水曜どうでしょうを見ているような感覚になり面白い。渡辺直美に変装した広瀬すずや橋本環奈など美女の配役も凄い。脇役も豪華で山崎賢人がでているのには驚いた。福田組に欠かせない佐藤二郎やムロツヨシ、彼らが面白いことをしてくれるだけで見る価値はあるだろう。
時折現れるゲーム画面での図説は勇者ヨシヒコのパロディでもある。半分おふざけが入っているがきちんと歴史の勉強として学べるし元気もでる良作だ。私は『今日から俺は!!』よりも、こういった福田監督のオリジナル作品の方が好きである。なぜなら福田監督は原作に忠実だが時折福田節が強すぎて萎えることがあるから。その点この映画はテンポもよく福田節炸裂です!

新解釈・三國志
8

まさに新解釈!映画館なのに笑いがとまらない!令和時代にぴったりの三國志。

新解釈も新解釈!
三國志演義などを見てた人にはすごく違和感があるが、これから三國志を勉強したら知りたい方はにはピッタリです。
まず『美人』の考え方が現代とは大きく違い過ぎる(笑)
絶世の美女、貂蝉が渡辺直美さんというのがシュール!
桃園の誓いがまさかの○○ので行ったり、仁義の人 劉備玄徳が意外に仁義の人ではなかったり。
豪華すぎるキャスト一人一人も演技もそうですが、ひとつひとつのセリフ(言葉)がまたシュールで面白い!
三國志でここまで笑いを追求できるのかと思うくらい笑ってしまいます。
もちろん映画館で見る際は、大声では笑えませんが、クスクスと笑い声が聞こえて来るのもこの映画の魅力ですね。
私もそうですが、元々三國志の知識のある方は改めて『新解釈』であると言うことを念頭において作品をお楽しみください。
まだ三國志をご覧になられたことがない方は、あの熱い漢たちのドラマがうまく表現されてるので、楽しみになされてください。
感動をする場面より笑える場面が多いので気をつけてくださいね!
特に桃園の誓い、貂蝉が登場したシーン、董卓&呂布に貂蝉を紹介したシーン、貂蝉の最期、三顧の礼、ネバギバ、曹操のエッチ発言、周瑜の焦りなどあげればキリがありません。
抱腹絶倒の覚悟で作品をご覧ください。

新解釈・三國志
10

嘘だと思っていても。

日本でも親しまれている歴史の1つである「三国志」を新しい方向から解釈する、『新解釈・三國志』。「嘘だ」と思いながら見るも段々と本当の事のように思えてきてしまう、そんな映画でした。

今から1800年前、中国大陸では中華統一をめぐって「魏」、「蜀」、「呉」の三国が群雄割拠していました。
そんな世に、民の平穏を願う武将・劉備が立ち上がります。
この劉備(大泉洋)は、人望が厚いと知られてますが、それは、酔った時の劉備が大きな事を言う人物であったため突き動かされるものが多かったのです。戦などの経験は無く、人前に立つのも嫌で、酔っていないと動けないというのが本当の彼です。
私は、「付いていく人もすごいな(笑)」と思いました。会社でこんなが人いても、付いて行きません。
序盤から沢山笑わせてくれます。

話は戻って、劉備には戦の経験が無いため作戦も立てられないので、ここで思いついたのが「孔明という名の策士を雇う」ことでした。

ここで新解釈です。
「本当に孔明はすごい人?」。実は、孔明が凄いのではなく嫁さんが凄かったのです。
孔明(ムロツヨシ)と黄夫人(橋本環奈)のタッグは、笑いました。ムロさんのダメダメさと橋本環奈さんの鬼嫁加減が面白かったです。
これまでの福田監督作品にももちろん出演していますし、何より劉備が大泉洋さんで、とにかく飽きることなく2時間が経ちました。

「こんな解釈が出来るのであれば三国志の古典でも読んでみたい」と思える作品でした。