トラペジウム

トラペジウムのレビュー・評価・感想

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トラペジウム
3

思ったより普通

『トラペジウム』は現役トップアイドルである乃木坂46の一期生メンバー、『高山一実』が雑誌『ダ・ヴィンチ』にて連載していた小説。ストーリーは、絶対にアイドルになりたい高校一年生の『東ゆう』が、その地方の東西南北の美少女を仲間にしてアイドルになっていく物語である。アイドルや美少女は他人からきらびやかなイメージを抱かれやすいと思うが、作者の高山一実も美少女でありアイドルなので、アイドルや美少女にしかわからない苦悩や困難などが描かれていた。20万部も売れた小説ということで期待していたが内容は飛び抜けて面白いということではなく、思ったより普通だった。現役トップアイドルである乃木坂のメンバーのためファンもとても多いため、そのファンが買ったのかと思った。しかし、女性が描いたこともあって、女性特有の悩みやグループ意識などについて描かれていたところもあり、そういったところは興味深く読むことができた。この作品から学べるのは、自分がやりたいことを実現するということはもちろん簡単なことではなく、自分が精一杯努力したとしても、やりたいことが必ずしもできるわけではないということだ。夢の大切さ、そして実現することの難しさを再確認することができる作品だ。