ラスト・クリスマス(2019年の映画)

ラスト・クリスマス(2019年の映画)のレビュー・評価・感想

ラスト・クリスマス(2019年の映画)
8

そういう話だったとは!

とってもよくできたラブコメでした。
主演のエミリア・クラークはかわいいし、ちょっと疲れた感じがしてて共感がもてるっていうか、なんかあんまり女、女している女だと、いやあんたはかわいいからねとか思っちゃうけどそれがないっていうか、自暴自棄になってる感じがよく出ていてよかったと思います。
エミリア演じるケイトを散歩に誘う謎の青年トム役の役者さんもかっこよかったです。
まあ、オチを書いてしまうと、トムはエミリアの心臓ドナーの幽霊でした。
なんか、移植を受けた人がドナーの心を受け継ぐとかいう話ってよくあると思いますが、私ははっきりいって、そういう話って好きではなくて、そんなことないだろうとか思っちゃうんですが、この話の帰結は好きでした。
やっぱり、ドナーとしては、自分の心臓で生きている人が幸せに生きてるかどうか気になるだらいなと思うから、トムがケイトの前に現れたのってすごい納得いくなと思いました。
そういう理由で、ドナーと移植受けた人が繋がるのなら、ありうるかもなと思いました。
ただのクリスマスラブコメかと思ったら、意外と深い話でびっくりしました。
クリスマス映画ということで音楽もクリスマスっぽくていいし、ロマンチックな気持ちになれます。

ラスト・クリスマス(2019年の映画)
9

クリスマスに必見

キュートなケイトが元気にオーディションを受け続け夢を叶えようとしているのに、チャンスを失っていくのは何故か、その理由が徐々に解き明かされていくストーリー展開が面白いです。自分のことをしっかり見つけてくれる人と出会い、自分を見つめ直して成長していくケイトの姿に、クリスマスの恋の予感も膨らんでいき、見ているだけで胸が高鳴っていきました。クリスマスは、やはり恋と相性がいい行事です。ケイトが身近な家族や人への接し方を変えると、魔法のように周りの人の対応や考え方も変わっていき、ケイトが本当に大切にしたいものは何かが見えてくるところは、じーんと感動します。難民やLGBT、ホームレスなどの現代的テーマも含んでおり、自分とは違う環境や価値観の人と、いかにして持続可能な社会を作っていくかは、自分の小さな行動にかかっているのだと考えさせられました。ケイトが恋した相手は、自分が心臓移植をしたときに心臓をいただいた人で、この世にはいない人でした。命の連続性や「共に生きる」意味をコメディタッチで描いた素晴らしい作品です。ケイトを演じたエミリア・クラークさんは『世界一キライなあなたに』でも感動を与えてもらいました。注目している女優さんです。