グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち / Good Will Hunting

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』とは、1997年に公開されたアメリカの映画である。マット・デイモンと高校時代からの幼馴染であるベン・アフレックが共同で執筆した。出演者はマット・デイモン、ベン・アフレック、ロビン・ウィリアムズ。
恵まれすぎた頭脳と恵まれない過去を持つウィルと妻に先立たれ失意の淵にいる心理学者ショーンの交流を描く物語である。数学において非凡な才能を持つウィルだが、幼児期に受けた虐待により心に深い傷を負い非行に走る日々を送っていた。一方ショーンは妻が亡くなった悲しみを抱えもがき苦しむ日々を送っていた。それぞれが心に傷を負いながらも過去、現在そして未来と向き合い、新たな旅立ちへとうながされていく。
当時無名俳優だったマット・デイモンが執筆した脚本の完成度に注目が集まり、高い評価を受けた。第70回アカデミー賞で助演男優賞と脚本賞を、第55回ゴールデングローブ賞で脚本賞受賞している。

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち / Good Will Huntingのレビュー・評価・感想

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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち / Good Will Hunting
8

人との出会いって大切。

ロビン・ウィリアムズさんのアドリブなどもあり、とても素敵な作品です。
スラムで育ち、罪ばかり犯してきた人でも実は優れた才能があり、環境が違えば違う人生だったということを思い知らされます。でも、だから絶対変えられないからといえばそうではなく、人との出会いで変わっていくんだなあと感動しました。セラピーって互いに信頼がないとうまくいかないと思うけど、ウィルとショーンは信頼し合えるようになっていたし、2人で笑い合ったりしていていい関係だなあと感じました。
やっぱりロビンは名優です。自分にも傷があるのに、人のセラピーができる、人好きのする、素敵な紳士でした。昔からの友達もウィルを応援してくれたり、良い人たちばかりだね、ウィルと感じました。
この映画でマット・デイモンを知ったのですが、見た目からして正直真面目そうに見えるけどなと思いはしました。でも、心を閉ざしている感じとかはとても出ていて、素敵な俳優さんだと思います。
数学というものは、私にとっては不得意でよく分からない分野ですが、天才的な才能が見れたり、人と人との関わり合い、それによる癒しが見れてほっこりできる映画です。地味な話ではありますが、とても良い映画でおすすめです。

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち / Good Will Hunting
10

心に必要なもの

「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」は1997年公開のアメリカ映画です。

この映画は頭の良い天才不良青年が、心理カウンセラーをたらい回しにされた果てに出会ったひとりの心理カウンセラーと会話を重ね、最終的に更生する、といった話です。

愛情不足で育った子供を問題視したり、アダルトチルドレンなどという言葉を作品として仕上げたものがこの映画なのではないかと思われます。

主人公の青年は優秀な大学の清掃員をしながら不良としていつ捕まってもおかしくないような生活をしていましたが、青年の働く大学の生徒が誰も解けなかった数式を解いたことから、青年を更生させようと大人たちがカウンセラーを当てがい、うまくいかないまま最後に出会ったカウンセラーとの絆を育んでいく物語です。

最後の方のシーンで、青年はカウンセラーに「お前は大丈夫だ」と言われ号泣します。

年々新しい人間心理が紐解かれ心理学用語が生まれています。しかし人間に必要なのは人からもらう「心」なのだろうなと改めて思わされるような作品です。

論理的に心の不具合を伝えられるのも効果はあるのかもしれませんが、案外「大丈夫」のようなシンプルで温かな励ましを人は求めているのかもしれない、そう思わされます。