トリック劇場版 ラストステージ

トリック劇場版 ラストステージのレビュー・評価・感想

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トリック劇場版 ラストステージ
6

本当に終わりだ

最初、見たときは、よくわからないところとか、あまりちゃんとしてないところが気になりましたが、何度か見ていると、トリックシリーズってそういうものだったなと気にならなくなりました。
犯人はわかりやすいというか、口に傷をつけれたのは彼だけだし、最初からあの呪いは変な言葉だったし、そういう要素での誰だろう感はなかったと思いました。呪術師が人を騙してたわけでもないですしね。
奈緒子と上田先生のコンビが大好きだったので、この2人がもう見られないなんて寂しいです。
今までもシリーズの最後とかは切ない感じもあったけど、最後の最後は、奈緒子と上田が日常会話をしながら歩いてたりして、また、続編あるかもなって感じだったのに、今回、奈緒子が死んでしまうなんて悲しすぎます。
もしかしたら、死んでないのかもしれないけど、死んでるのかもしれないし、嫌だなと思います。
最後、上田先生が山田の声を聞くため、霊能者を探すとの展開はとてもよかったです。
第1シリーズの第1話と同じ展開にしているところがにくいなと思いました。
矢部の最初の相棒の方も出てきてくれたし、トリックファンにはたまらない展開だったのではないでしょうか。
まあ、これはこれとして、しれっと新作とか作って欲しいなと思います。

トリック劇場版 ラストステージ
5

シリーズ集大成として製作も、どっちつかず感が残念。シリーズ好きなら可。

テレビドラマシリーズから始まった『トリック』シリーズの劇場版4作目。シリーズ集大成として製作され、主な舞台が海外となるなど大掛かりな作品になっている。このシリーズは、謎解きミステリーの体をとりながら、実際にはナンセンスなギャグやパロディをちりばめたコメディ作品として一般に評価されているが、本作はより広い層への遡及を試みたのか、ドラマ性などへの比重を高めた結果、どっちつかず感が出てしまったきらいがある。
メインゲストは東山紀之、他にも北村一輝や吉田鋼太郎が出演し、イロモノ枠として村上ショージやTIMも出演しており、豪華な布陣になっている。東山扮する会社員の加賀美から「呪術師のインチキを暴いてほしい」と依頼を受けた、ポンコツ教授の上田(演:阿部寛)。詳細を知らせないまま、半ば無理やりマジシャンの山田(演:仲間由紀恵)を伴って、赤道スンガイ共和国(架空の国)に調査に向かい、そこで繰り広げられるドタバタ劇(と一応謎解きも)というプロットは、今回もお約束で変わらない。
しかし、これまでのシリーズで多かった、出演者の著名作や有名なセリフのパロディの数が他のシリーズ作に比べて少ないし、謎解き部分のトリックがそれなりにまともなものを用意してしまった結果、「コメディ作品としてはまじめ」だし「ミステリー作品としては幼稚」という、どっちつかずな作品になってしまっている。
シリーズ内で時折出てくる「山田のシャーマンとしての血筋と、その呪縛のようなもの」という概念があるが、これに関しても拾い方が中途半端。あってもなくても物語に影響はなく、ならいっそのこと触れないほうが良かったのではないかと思われる。
先述の通りプロットそのものはシリーズ共通で大外ししていないため、シリーズファンなら観る楽しみも見出せるかもしれないが、そうでない人には積極的にお勧めできない。