【推しの子】 / Oshi no Ko

『【推しの子】』とは、2020年21号から『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載が開始された、赤坂アカ原作・横槍メンゴ作画の青年漫画である。コミックスは8巻まで刊行され、2022年3月までに累計発行部数300万部を超えた。
物語は主人公星野愛久愛海(ほしのあくあまりん)と双子の星野瑠美衣(ほしのるびい)が、厳しい芸能界で俳優やアイドルとして生き抜いていく様を描いている。リアルな芸能界の描写が特徴で、サスペンス要素も多くある。また2人には前世の記憶があり、転生ものの漫画でもある。
推しとは自分が応援している人を意味し、前世で推しだったアイドルの子供に転生したことから、タイトルが「推しの子」となっている。
2021年に「第5回みんなが選ぶTSUTAYAコミックス大賞」で第3位を獲得し、「次にくる漫画大賞2021」ではコミック部門1位を受賞した。また「このマンガがすごい2022」では第7位を獲得した。2022年6月10日にテレビアニメの製作が発表され話題となった。

【推しの子】 / Oshi no Koのレビュー・評価・感想 (2/2)

【推しの子】 / Oshi no Ko
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芸能界×転生の話題作

主人公の産婦人科医「ゴロー」は、アイドルグループ「B小町」のエースで不動のセンターである「星野アイ」の熱烈なファン。そんなゴローの前に、突然星野アイが患者として現れます。そう、アイは16歳ですが子供を身籠ってしまい、事務所スタッフと一緒に診察に来たのです。ここまではよくあるストーリーですが、アイの出産予定日にゴローは何者かに襲われて死んでしまいます。アイは同時に双子を出産するのですが、ゴローはアイの子供として転生するのです!こんなストーリーがこれまでにあったでしょうか。彼は前世の記憶を保ちながら、アイのアイドルとしての活躍を見守っていくのですが、その後も怒涛の展開が押し寄せます。多くの謎を少しずつ解明していくストーリーが読者の心を奪います。今後も波乱の展開が待ち受けていると思われます。原作者の赤坂アカさんは、映画化され話題となった『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦』の作者でもある実力者です。こじらせた恋愛ストーリーを主軸としつつコメディも織り交ぜていくスタイルですが、本作でもその絶妙なバランスがふんだんに盛り込まれています。芸能界×転生という変わったテーマですが、今後の展開に要注目なイチオシ作品だと思います。