世界一キライなあなたに / Me before you

世界一キライなあなたに / Me before youのレビュー・評価・感想

世界一キライなあなたに / Me before you
10

本当の幸せが何かを考えさせられます

仕事に生きがいを感じ、楽しんでいたウィルが、突然バイクの事故に遭い車椅子生活を余儀なくされます。
そして、ある日、働いていたカフェが閉店することになり、急に職を失ったルーが、6ヶ月という期限付きでウィルの介護や話相手をする仕事に就くことになります。
その頃のウィルは、元気に仕事をしていたあの頃の自分でないと、生きる意味はないと考え心を閉ざしてしまっていたのです。
はじめは、互いに歩み寄らずに必要最低限の仕事としての付き合いをしていましたが、ある日、ルーがウィルの両親の会話から、仕事の契約期間である6ヶ月という期間は、
ウィルが自ら命を絶とうとするまでの期間だということを知るのです。
その頃には、少しずつ時間を重ねていく中で、お互い惹かれあい、愛し合っていた2人は、毎日を楽しく過ごし始めます。
ルーは、とにかく、今のままでも人生は楽しいとウィルに感じてもらうために、音楽鑑賞に連れて行ったり、旅行に連れて行ったり、とにかく、生きてもらおうと全力を尽くすのです。
ウィルの父は、ウィルの気持ちを尊重しようとはじめから、考えていました。
ただ、ウィルの母やルーはその気持ちを理解することがなかなか難しかったのです。
愛する人だからこそ、生きてほしい。でも、ウィル自身はそれを辛いと感じている。
辛いと感じながら生きることなのか、生きてほしいと願う人がいる中で命を絶つことなのか、ウィルが選ぶ道は、どちらになるのでしょうか。

世界一キライなあなたに / Me before you
10

恋愛だけじゃない。考えさせらる作品

ものすごく泣きました。ただの恋愛映画ではなく命について考えさせられる。
主人公のルイーザは生活に余裕がない家庭に生まれて自分が家計を支えなければならない立場ですが、
それを苦痛に思うことなくのびのびと明るい生活の女の子。
ウィルは裕福な家庭に生まれ自身も仕事も充実し順風満帆な人生を歩んでいましたが、事故に遭い四肢麻痺を患ってしまう。
今までとは真逆で何も自分でできない生活にプライドが高い彼は心を閉して嫌味な性格に。
そこにルイーザがやってきて彼女の献身的なサポートや明るい性格によって少しずつ前向きに心を開き、2人の間には恋が芽生える。
しかしそんな中ウィルが尊厳死を望んでいることを知り、どうにか考えを変えさせようとする物語。
初めはお互いが嫌いだった真逆の2人が、少しずつ惹かれあっていく様子がとても可愛らしく、天真爛漫なルイーザを見つめるウィルの目がとても暖かくてグッとくる。
今までない恋愛に幸せを感じていたルイーザが同じように思ってくれていると思っていたウィルが尊厳死を望んでいると知るシーンは彼女と同じようにショックを受けた。
ウィルの「朝目がさめてがっかりする」といったセリフは心に刺さる。
幸せとは何か、自らの死を選択するとは何か、それを見守る家族と恋人の気持ちは、様々なことを考えさせられる作品である。

世界一キライなあなたに / Me before you
10

こんな彼女になりたい

イギリスの田舎の女の子。その時点で私的にはかわいいのだが、この女の子が本当に可愛い!まずはお洒落が大好き!家族を大切にする!人を思いやる!何事も全力!一生懸命!見ていて頑張れっと応援したくなる、そんな彼女が新しくする仕事、それが彼、ウィル・トレーナーの介護、そして話し相手をするという仕事だ。バイクの交通事故を起こして以来生きることに希望を持たなかった彼が彼女との出会いをきっかけに、明るく、人生の楽しみ方を、人との関わりを彼女を通して感じていくそんな映画。結末から言うと彼は最後に、死という選択肢を選んだ。私は納得はいかなかった。彼女を自由に、もっと広い世界を見てほしいという気持ちがわかるのだが、人間の死について考え方が賛否両論あるだろうなっと見ていて思った。最後のシーンは涙が止まらない。彼女が広い世界に旅立ち、ウィルから貰った手紙を読むラストシーンでは、ウィルの願いが届き明るい未来が来ることを想像したくなる。よくある恋愛映画だろうと思って間始めたが、尊厳死というテーマを元に考えさせられる、とても素敵な映画!底抜けに明るい彼女のように私も生きていきたいな、誰かのために!と思える映画!

世界一キライなあなたに / Me before you
8

キライなのは自分自身?ある成長物語

これはある二人の男女の出逢い〜終わり〜出発を描いている物語です。主人公のキャラクターとBGMのおかげで、物語全体に明るい雰囲気が流れていますが、テーマには「尊厳死」も含まれています。物語の展開は、よく漫画やラブコメでも見られるものです。最初は相性最悪の二人が徐々に心を開きだして、やがてお互いが大切な存在になる…というあの展開です。主人公は、イギリスのある田舎町に暮らす女の子ルー・クラーク。ファッションが大好きな彼女は、家族の為にカフェで働いていますが、その仕事を失ってしまいます。彼女が新しく就いた仕事は、車椅子生活をしているウィルの介護兼話し相手役。彼は、ある日交通事故により首から下の身体が動かなくなってしまいます。それ以降、車椅子生活になり、自分自身も誰も受け入れられない性格になってしまいました。おてんばで天真爛漫なルーは、クールで卑屈なウィルに中々厳しい扱いを受けます。しかし、裏表がなく明るい性格の彼女によって、凍っていた彼の心は段々と溶けていき、二人の距離は縮まっていくのでした。しかし、ある日ルーは衝撃の事実を知ります。ウィルは、尊厳死が認められているスイスにて、自らの人生を終わらせようとしていたのでした‥。
尊厳死については、様々な意見があります。しかし、ウィルにとって、自分の元彼女が親友と結婚することになったことや、周囲から哀れみの目を向けられる事故後の生活はどうしても受け入れられなかったのでしょう。事故前の自分は、キャリアもプライベートも全てを手に入れていたことを考えると、そのギャップは大きいものです。
最後まで自分の考えを変えなかったウィルは、ルーに自分の人生の残りを託したように見えました。彼女に、自分の可能性を信じて、つまらない人生を送るなと、伝えたかったのです。原題「Me before you(直訳で、あなたの前の私)」は「あなたに出逢う前の私」と捉えることも出来ます。ある一つの出逢いで、人生が変わった者と変えなかった者の物語でした。

世界一キライなあなたに / Me before you
9

もっと早く観ればよかった…

パッケージ写真をパッと見た感じでは、ザ・ラブストーリー系だろうなと思っていました。まあいつか観れば良いだろうと思いつつ半年ほど過ぎた頃に観ましたが、観終わってみれば、恋愛系でも今まで観た中で1位の恋愛モノで、もっと早くに観ればよかった…と思いました。
ラブストーリーですが、どこにでもある感じではなく、人生や人との関わり、生と死について深く考えさせられる映画です。きっとラブストーリーが苦手な方でも、何か大切なことが得られる映画だと思います。
さらに、ヒロインであるエミリア・クラークの一つひとつの表情がとてもキュートで、惹かれます。また、洋服も素敵なのでシーン毎の洋服を毎回楽しみにしていました。
人それぞれ人生についての考えは異なりますが、この映画を通して、大体の人がこれからの人生を考え直すきっかけになるのではないかと思います。学校などの道徳の時間などでも使っても良いぐらいの内容だと思います。
話全体を統括すると、生きている内に観たほうがいいよと声を大きくしておすすめできる映画です。もっと宣伝すれば良いのに…とも思いますが、レビューを通してもっと多くの方に観ていただきたいです。涙なしでは観れません。