境界の彼方 / Beyond the Boundary

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境界の彼方 / Beyond the Boundaryのレビュー・評価・感想

境界の彼方 / Beyond the Boundary
8

半妖の少年に訪れる「未来」とは――

妖夢と人間の間に生まれた半妖という稀有な存在である主人公・神原秋人はある日、屋上から飛び降りようとしている少女・栗山未来と出会います。
栗山未来は妖夢を殺すことを生業とする「異界士」と呼ばれる存在で、主人公を殺すために日々付きまとい、攻撃をする――本作品はそんなことから始まるバトルファンタジーです。
妖夢と人間の両方の特性を併せ持つセンシティブな存在に対して、異界士がどのような選択を取るのか。そして主人公に訪れる未来とは……と、見てて飽きないワクワク感がとても秀逸な作品でした。
重厚でシリアスな展開の幕間にコミカルな掛け合いや甘酸っぱい青春ストーリーが展開され、退屈な時間は全くありません。
このようにストーリーがとても面白く展開されていくのですが、個人的には作画の良さも優れている点だと感じます。
戦闘シーンの作画は必見で、異界士の固有の能力が魅力的に表現された迫力のあるバトルが繰り広げられます。
他にも美しい背景やユニークな登場人物の数々……というようにおすすめしたい点が沢山詰まった作品です。異能力バトルが好きな方や青春ラブコメが好きな方、もしくはアニメを全く見ない方等、沢山の人に刺さる作品です!

境界の彼方 / Beyond the Boundary
6

アニメ 境界の彼方

この作品の良いところはとにかく絵がきれいなところだ。京都アニメーションが制作していて、さすが京アニといったところだろう。
空や風の動きはもちろんだが、天気と海の描写が特に綺麗だ。作中では朝焼け、晴天、夕焼け、星空など多くの風景が描かれているが、どれも光の透け具合や反射がとても丁寧で美しい。
またストーリーの良いところとして、伏線の回収が丁寧な点があげられる。本作品のヒロイン・栗谷未来は主人公・神原秋人に対して序盤、冷たい態度をとり距離を置こうとするが、その回収を物語の終盤の回想シーンで時間軸を分かりやすくしながら回収していく。
しかし個人的には、この作品に対してよくないと感じたところがいくつかある。
まずは専門用語の解説が遅かったり、少ない点だ。物語の序盤から妖夢や異界士といったこの作品の中だけの用語が多く出てくるにもかかわらず、その説明や意味が分かるのは3話や4話と少し遅く、それまで見ている人が少し置いてけぼりになってしまう。
また物語の締め方があまりにもありきたりだなと感じた。オチとして予想を裏切られることはなく、平凡な終わり方をしたように感じ少し残念だった。また、作中のネタ・ギャグもそんなに面白くなく滑っていると思う。