夜のピクニック / The Night Time Picnic

夜のピクニック / The Night Time Picnic

『夜のピクニック』とは、恩田陸の青春長編小説『夜のピクニック』を原作としたヒューマンドラマである。「みんなで夜歩く。ただそれだけなのに、どうしてこんなに特別なんだろう」をキャッチコピーにして、2006年9月30日に公開された。主人公の甲田貴子は、北高に通う高校3年生である。北高には、一昼夜かけて80㎞を歩く「歩行祭」という伝統行事があった。貴子は、高校生活最後の歩行祭で「同じクラスの西脇融と話をする」という1人だけの秘密の賭けをしていた。青春時代の輝きや、友人の大切さなどを感じる青春映画である。

夜のピクニック / The Night Time Picnicのレビュー・評価・感想

夜のピクニック / The Night Time Picnic
10

高校生必読!青春を全身で体感する1冊

内容を読みながら楽しんでいただきたいので、ネタバレは無しでレビューさせていただきます。

本作は2006年公開の同名映画の原作でもあります。
夜のピクニックは、「歩行祭」と呼ばれる全校生徒が24時間かけて80kmもの距離を歩くイベントを題材とした物語です。
登場人物には、それぞれ秘密にしている事や、複雑な人間関係、そして、さまざまな思惑、多くの恋心があります。登場人物の誰もが、この「非日常」といえる歩行祭を利用して、それぞれの思惑を実行に移そうとするのです。
高校生ならではの多感で多彩な感情や、気持ちのすれ違いに心がときめくシーンも多く、物語が進み、終盤に向かえば向かうほど加速する展開に、皆さんも時間と心を奪われてしまうでしょう。
また、物語だけでなく、個性豊かな登場人物からは多くの名言が生まれており、恐らく少なくとも最低ひとつは、皆さんにとっての「人生の中の大事にしたい言葉」が得られるのではないかと思います。
多くの皆様に読んでいただきたい中でも、特に高校生に読んでいただきたい理由は、私自身が実際に高校生の頃に読んでおり、多くのプラスの影響を受けたからです。大人になった今でも人生の中で大事にしたい言葉として、多くの言葉がポジティブに効力を発揮しています。
ページ数は300ページを超える長編ではございますが、世界観と内容に没入することは間違いないと思います。是非ともご一読してみてはいかがでしょうか!