リトルナイトメア2 / LITTLE NIGHTMARES II

リトルナイトメア2 / LITTLE NIGHTMARES II

『リトルナイトメア2』とは、バンダイナムコエンターテインメントより発売した、サスペンスアドベンチャーゲーム。開発はTarsier Studios、対応機種はNintendo Switch、PS4、Xbox One、PC、2021年中にPS5、Xbox Series X版が配信予定。電波塔の怪電波に支配された世界で、紙袋を被った少年モノを操作し、電波塔の謎を暴くため旅をする。前作とは違い、今作では黄色いレインコートの少女シックスと行動を共にしギミックやトラップを解除しながら進む。

リトルナイトメア2 / LITTLE NIGHTMARES IIのレビュー・評価・感想

リトルナイトメア2 / LITTLE NIGHTMARES II
8

小さな小人の歪んだ恐怖の世界

小さな二人の小人の歪んだ絶望の世界のゲーム。2の主人公のモノが目を覚ますとそこは森の中だった。先進むといくつものトラップと小屋。
中に進むと前作の主人公シックスに出会う、二人は協力しながらこの小屋を抜け出す矢先に、小屋の住人に見つかってしまいます。
ゲームを進めていくのに特に難しい操作はなく、ただ掴む、投げる、飛び超える、走るだけ。なのに奇妙な世界観の住人達に追いかけられます。

他にも学校ではの先生といじめっ子に追いかけられるのは序の口、病院のマネキンみたいな義手の患者に追いかけられるのが一番の恐怖ですが、慣れると追いかけられるのをギリギリで逃げる遊びをしてしまいます。ほんとにここの病院は怖かったです。
テレビに食らいついてる人の世界観は現代社会を表現しているようにもおもいます。追いかけてくる【シンマン】ですが、なんと主人公のモノでした。
崩れ行く中、逃げっ切った安堵と手をつないでいたモノの手を払うラストの驚きはゲームをプレイした人にしか味わえない面白さがあり、この恐怖はやめられなくなります。
画面の暗さは変えられるので、見にくい人は画面を初プレー時は明るいのをお勧めします。
ハロウィンのあの雰囲気が好きな方は、この世界観に引き込まれるのではないでしょうか。

リトルナイトメア2 / LITTLE NIGHTMARES II
10

期待を裏切らない「不気味に美しい絶望の世界」

第一作目同様、色彩を抑えた仄暗いグラフィックが美しくミステリアスで、ゲームの世界観にグイグイ引き込まれました。今作は、小人の少年・モノが主人公。何故か、紙袋を頭に被っています。その姿が本当に愛らしい。そして、前作の主人公である小人の少女・シックスも相棒役で登場します。二人がちょこまかと動きまわる姿に、かなり癒されます。手をつなぐという操作ができるので、二人の可愛い姿が見たいばかりに、無意味に何度も手を繋がせてしまいました。
リトナイは、3D版の横スクロールアクション、と見せ掛けたパズルゲームだと思っています。
ゲームでは、明確な言葉での指示は出てきません。プレイヤーはそこにある舞台の状況を読み取り、先に進むための方法を推理しなければなりません。必要なのは想像力。この多くを語らない寡黙で挑戦的な感じが、多くのプレイヤーの琴線に触れるのではないかと思います。
本編は常に不穏な雰囲気が漂っており、かなりグロテスクな描写も散見されます。私はうっかりホラー映画を見ると、軽く一週間は眠れなくなる程の臆病者ですが、リトナイシリーズはそれを押してまでプレイしたくなってしまう代物です。今作でも、そういう不思議な魅力を十二分に堪能できました。

リトルナイトメア2 / LITTLE NIGHTMARES II
8

考察が好きな人には特にオススメ

前作の発売から約4年の時を経て発売した、『リトルナイトメア2』。このゲームはいたってシンプルで、言ってしまえばプレイヤーの操作する主人公”モノ”と物語序盤で出会う”少女”とともに様々なギミックを解いて物語を進めていく、それだけのゲームだ。
モノのできるアクションは「(少女を)呼ぶ」、「(少女と)手をつなぐ」、「しゃがむ」、アイテムがあれば「アイテムを使用する」である。
少女の方はNPCとなる為、モノと協力して進む必要がある場面では自動で動いてくれるのが良い点だ。
シンプルなゲームではあるが、ギミックを解くのに少し頭を使う箇所も存在するため「謎解き・脱出ゲームが好き」、「頭を使うゲームが得意」という人に向いているゲームとなっている。逆にRPGのように戦闘をする個所が少ないため、「がっつり戦闘をして主人公を強くしたい」と思う人には向かないゲームかもしれない。
謎解き自体はそう難しくはないが、いわゆる“初見殺し”のようなギミックも存在するため、いろいろな動作を試してようやく進めるという箇所もある。しかし、それを突破できた時の感動はひとしおなので、ぜひプレイをして確かめていただきたい。
ちなみにこのゲームは、ステージの各所にいる”ファントム”と呼ばれる黒い影を集めることで、クリア時にエンディングが追加される。もちろん1周目でエンディングを見ることも可能だ。そして、クリア後はストーリーやキャラクターの考察を楽しむことができるので、やはり「頭を使うゲームが得意な人」に向いているゲームと言えるだろう。そのような考察が好きな人にも、ぜひプレイをしてこの世界観を楽しんでもらいたいと思う。

リトルナイトメア2 / LITTLE NIGHTMARES II
7

操作性に癖あり、しかしダークファンタジー好きにはおすすめのゲーム

今回は2020年2月に発売された『リトルナイトメア2』についてレビューしていきます。
今作は2017年4月に発売された『リトルナイトメア』の続編になります。
アクションが得意な方、ダークファンタジーの世界観が好きな方にお勧めできる作品です。

良い点
・前作同様の不気味さと恐怖があふれる世界観
・危機を脱した時の爽快感
・何度でもリトライできる親切設計

悪い点
・ややボリューム不足
・操作性に癖がある
・ストーリーの難解さ

プレイ後感想
暗い森、不気味な学校、病院など恐怖を搔き立てるステージがプレイヤーの前に立ちはだかり、奥に進めば進むほど、その世界の狂気を体験することができます。
また、ステージの中には主人公を狙う存在やトラップなど、一瞬の油断が命取りになる場面も多く存在し、アクションゲーム好きにはたまらない作品となっています。
特に命の危機からうまく脱出することができた時の爽快感はたまりません。
失敗してもすぐにリトライができるため、試行錯誤を重ねやすいという点もプラスポイントです。
しかし、ボリュームはやや少なめで、私は約10時間ほどでエンディングを迎えました。
ゲーム自体の価格はそれほど高くなく、私は3500円ほどで購入しました。
その点を考慮するとこのボリュームはむしろ多い、と考えてもよいと感じました。
またこのゲームは横スクロールアクションでありながら、奥行きが存在し、それによって立体的な世界観を演出しています。
しかしその反面、アクション時に奥行きの感覚がつかみづらい場面が多々存在し、操作を失敗してしまうことが何度かありました。
さらにゲーム内にて登場するアイテムの操作にも独特の癖があり、扱いずらい印象を受けました。
このゲームの人気の秘訣にストーリーの難解さがあげられます。
ゲーム内では第三者による説明が全くなく、主人公たちのイベントに対する反応や、部屋にあるオブジェクトなどからこの世界に何が起こったのかを判断する必要があります。
ストーリーを理解するためにはプレイヤーによる考察が前提となっており、エンディングを迎えても謎が残るような内容になっています。
考察が好きでストーリーについて様々な推論をしたい方にはこの点はお勧めできるのですが、しっかりと一つの物語として完結してほしいという人には向いていないかもしれません。
ここまで良い点、悪い点に分けてレビューしましたが、私個人はこのゲームをプレイして、後悔することはありませんでした。
最後まで主人公たちがどのような結末を迎えるのかとても楽しみに想いながらプレイすることができました。
皆さんも、ぜひ一度プレイしてみてください。