ステキな金縛り / Once in a Blue Moon

ステキな金縛り / Once in a Blue Moon

『ステキな金縛り』とは三谷幸喜が監督したコメディ映画。三谷幸喜が生誕50周年に作られたエンターテイメント作品である。ストーリーはドジっ子弁護士の宝生エミが殺人事件を担当。被告人のアリバイを証明できるのは落ち武者の幽霊だけ。弁護士と落ち武者の幽霊が協力して、被告人の無罪を証明するために奮闘する映画になっている。主人公の宝生エミ役を演じた深津絵里は、第35回日本アカデミー賞で主演女優賞にノミネートされ、その他の豪華キャストに落ち武者の幽霊・更科六兵衛役を西田敏行、速水弁護士役を阿部寛が演じている。

ステキな金縛り / Once in a Blue Moonのレビュー・評価・感想

ステキな金縛り / Once in a Blue Moon
2

長い

三谷幸喜の裁判劇です。裁判の証言者として落ち武者の幽霊が登場するという話です。一応、推理ものかなと思えるものですが、なんとなくのオチは最初に映しちゃってるし、こっちはオチを知ってるのに、長々と裁判を続けてて、長いと感じます。三谷幸喜作品といえば、コミカルな会話劇も魅力と思いますが、今回はそれもあんまりだったなと思いました。もちろん、落ち武者は西田敏行が演じており、彼は魅力のある俳優ですから、面白いのは面白いのですが、それは西田さんの魅力であって、会話のうまさとかではないなと思います。あと、人の死を簡単に扱いすぎていて不快です。あんな簡単に登場人物を死なせて、幽霊としては存在できるからオーケーじゃねえよと思いました。こんなのがいい話として君臨するのは我慢なりません。それに、結局、落ち武者の願いは叶ったのか叶ってないのかという話はどこかにいってしまって、女弁護士とその亡き父の話に移行してしまっています。裁判が終わった後の、長々とやった茶番はなんだったのかと思いました。結局、三谷さんが何を描きたかったのかわかりませんでした。三谷幸喜さんのドラマは好きなんだけど、映画はどれもあんまりだなと思いました。その中でも本作はひどいなと思いました。

ステキな金縛り / Once in a Blue Moon
3

ところどころおもしろいけど…

『ラジオの時間』などの三谷監督作品。
幽霊が殺人事件の目撃証人にって話で面白そうと思ってみたけど、あんまりだった。まず、長い。みていて疲れる。あと、幽霊は落ち武者なんだけど、全然現代的で、今の時代に出てきた違和感もないし、主人公がパッと見、独り言言って見える場面でも、その可笑しさが描かれてなくて、何がしたいんだって感じだった。たしかに西田敏行の落ち武者はキュートでおもしろいんだけど、それは西田敏行の魅力なだけで話自体は別にという感じ。
三谷さんは古畑とかラジオの時間とか好きだったので、とても残念でした。最初に書いたけど、やっぱ三谷映画は年々長くなりすぎだと思う。これもあれもいいシーンだからて入れてるんだろうけど、話のつながりが変で見ていてつらい。あと、話の着地がひどくて、最初落ち武者幽霊はなんか先祖の未練を果たしたくて、裁判への出頭を望むんだけど、結局最後にはその話はうやむやになって、成仏もせず現世にただよっているし、急に主人公が亡くなった父に会うみたいなズレた話がクライマックスになってる。そうなると、落ち武者さん、どうなるのかなてみていた私は、なんか置いてきぼりでなんだよ!て思った。また、そのクライマックスシーンの長いこと。もういいわって思った。とにかく長い作品です。