ところどころおもしろいけど…
『ラジオの時間』などの三谷監督作品。
幽霊が殺人事件の目撃証人にって話で面白そうと思ってみたけど、あんまりだった。まず、長い。みていて疲れる。あと、幽霊は落ち武者なんだけど、全然現代的で、今の時代に出てきた違和感もないし、主人公がパッと見、独り言言って見える場面でも、その可笑しさが描かれてなくて、何がしたいんだって感じだった。たしかに西田敏行の落ち武者はキュートでおもしろいんだけど、それは西田敏行の魅力なだけで話自体は別にという感じ。
三谷さんは古畑とかラジオの時間とか好きだったので、とても残念でした。最初に書いたけど、やっぱ三谷映画は年々長くなりすぎだと思う。これもあれもいいシーンだからて入れてるんだろうけど、話のつながりが変で見ていてつらい。あと、話の着地がひどくて、最初落ち武者幽霊はなんか先祖の未練を果たしたくて、裁判への出頭を望むんだけど、結局最後にはその話はうやむやになって、成仏もせず現世にただよっているし、急に主人公が亡くなった父に会うみたいなズレた話がクライマックスになってる。そうなると、落ち武者さん、どうなるのかなてみていた私は、なんか置いてきぼりでなんだよ!て思った。また、そのクライマックスシーンの長いこと。もういいわって思った。とにかく長い作品です。