長い
三谷幸喜の裁判劇です。裁判の証言者として落ち武者の幽霊が登場するという話です。一応、推理ものかなと思えるものですが、なんとなくのオチは最初に映しちゃってるし、こっちはオチを知ってるのに、長々と裁判を続けてて、長いと感じます。三谷幸喜作品といえば、コミカルな会話劇も魅力と思いますが、今回はそれもあんまりだったなと思いました。もちろん、落ち武者は西田敏行が演じており、彼は魅力のある俳優ですから、面白いのは面白いのですが、それは西田さんの魅力であって、会話のうまさとかではないなと思います。あと、人の死を簡単に扱いすぎていて不快です。あんな簡単に登場人物を死なせて、幽霊としては存在できるからオーケーじゃねえよと思いました。こんなのがいい話として君臨するのは我慢なりません。それに、結局、落ち武者の願いは叶ったのか叶ってないのかという話はどこかにいってしまって、女弁護士とその亡き父の話に移行してしまっています。裁判が終わった後の、長々とやった茶番はなんだったのかと思いました。結局、三谷さんが何を描きたかったのかわかりませんでした。三谷幸喜さんのドラマは好きなんだけど、映画はどれもあんまりだなと思いました。その中でも本作はひどいなと思いました。