火垂るの墓 / Grave of the Fireflies

火垂るの墓 / Grave of the Fireflies

『火垂るの墓』とは、自身の戦争体験を題材にした野坂昭如の短編小説を元に、監督と脚本を高畑勲、新潮社とスタジオジブリが製作した劇場用長編アニメーション映画。1988年4月16日から東宝系で公開された。第二次大戦下の兵庫県神戸市と西宮市近郊を舞台に、父の出征中に母が亡くなってしまった14歳の兄・清太と4歳の妹・節子が、終戦前後の混乱の中を必死で生き抜こうとする姿を描いた物語。

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火垂るの墓 / Grave of the Fireflies
8

戦争の悲惨さを教えてくれる泣ける映画

この映画の舞台は、昭和20年の第二次世界大戦中の物語です。空襲で親を亡くしてしまった兄と妹が生きる姿が描かれています。物語の始まりは昭和20年の6月の神戸大空襲です。兄である清太と妹の節子は、一緒に避難しますが、母親は別のところに避難しました。その空襲にて母親は大火傷を負って息を引き取ります。その事実を清太は、まだ小さな節子には言えませんでした。その後、清太と節子は親戚の叔母のところに身を寄せます。ところが、働きもせず家にいるだけの清太に対して叔母は冷たい態度を取り始めます。清太は、叔母の勧めで亡き母の着物を米と交換することで、清太や節子にも白米を食べさせてもらえましたが、すぐに雑炊に戻ってしまいました。文句を言う節子に立腹した叔母は清太と節子に対して食事を作ってくれなくなります。その後、清太は母が残してくれた貯金をおろして自炊を始めます。しかし、その後も叔母は清太をいじめ続けます。耐えきれなくなった清太は節子を連れて貯水池のほとりにある防空壕で暮らし始めます。節子は二人暮らしを楽しみ無邪気にはしゃぎます。ある日、清太と節子はホタルを集め、蚊帳の中に入れて蛍を光る様子を楽しみます。しかし、ホタルはすぐに死んでしまい、節子はホタルの墓を作るのです。その時に、節子は母親が亡くなっていることを知っていると清太に告げるのです。そして、貯金もそこをつき清太は畑から農作物を盗むようになりますが、盗みが発覚して警察に捕まります。食料が確保できなくなってしまい、徐々に節子が衰弱していきます。このシーンはとても悲しい気分になります。やがて、悲しいことに節子は亡くなってしまいます。その1ヶ月後には清太も亡くなってしまうという悲しいストーリーです。