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SFアクションに革命を起こした必見の作品
言わずと知れた、99年の特大SFヒット映画であり、ブームを巻き起こしました。
何気なく生活している私達の日常はすべて仮想現実であり、本当はロボットへとエネルギーを供給する乾電池にされて眠っているーーというストーリーもさることながら、その映像世界が世界に衝撃を与えます。
監督のウォシャウスキー兄弟の美的感覚は他の追随を許さず、エッジの効いた画面で観客を釘づけに。
また、衣装からセットに至るまで、統一されたトーンのサイバーパンクな世界観と、カンフーを取り入れたワイヤーアクションが、オリジナリティのある特色を強めていました。
このような抜きん出た演出は、監督二人のオタク趣味が成し得たものと思われます。
興味のあること、好きなことを気がすむまで追求してしまうオタク性が、この作品を熱量の高いものにしているのではないでしょうか。
演じた俳優達のアクションも素晴らしく、撮影前に現場のオーストラリアで訓練を積んでいます。
主演のキアヌ・リーブスはもちろんのこと、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モスらのスタイリッシュな演技は、クールなSFの世界を表現するのにおいて、完璧なものとなっていました。
この映画によって、それ以降のSF、アクション映画の流れは変わり、革命を起こしたと言われている金字塔的作品です。