ONE OUTS / ワンナウツ

ONE OUTSは「ライアーゲーム」の作者でもある甲斐谷忍が書いた野球漫画。
すべての野球漫画に対するアンチテーゼとして書かれた作品と作者が公言しており、高校野球などのクリーンな雰囲気は一切見られない。
主人公は沖縄で賭野球「ワンナウト」に興じているギャンブラーの渡久地東亜。
プロ野球界屈指の強打者でありながら優勝できない「不運の天才打者」児島弘道と彼が出会い、プロにスカウトされることで物語は始まる。
この漫画の主人公は、他の野球漫画の様に剛速球や魔球を投げる、強いフィジカルや必殺技を持つ、といった特徴は一切持っていない。
その代わりに高い洞察力や相手の心理を読み利用する能力、どのような状況に陥っても動じない強い精神力を持ち、悪魔的ともいわれる駆け引きの強さでプロ野球界に挑んでいく。
真面目に努力を積み重ね、野球の技術を磨き上げてきた選手たちを相手に、チームメイトとの絆や身体能力の強さは一切見せず、時にはブラフを使い相手を揺さぶり、また時にはルールのスキを突いた方法を使い勝利を収めていく姿は他のスポーツ漫画には見られないこの作品の面白さといえる。

amor_fatiのレビュー・評価・感想

ONE OUTS / ワンナウツ
10

野球がテーマの頭脳戦アニメ、主人公はギャンブラー!?

「ONE OUTS」は野球を舞台にした頭脳戦アニメです。
野球界の歴史に名を残すと言われている児島は数々のタイトルを取りながらも、リーグ優勝の経験がありません。
そこで、自分に何が足りないかを見極めるため沖縄に強化キャンプに向かいます。
そこで、バッティングピッチャーの中根が負傷してしまいます。中根はトレーナーの木野崎とともに代わりのピッチャーを探しに行くのですが、賭け野球をやっている現場に遭遇してしまいます。そこで、はめられた中根と木野崎を助けるべく児島が主人公である渡久地と戦います。
色々あって最終的にはなんとか勝利した児島。勝利者としての権限で渡久地をリカオンズに引き入れます。
そして、リカオンズを優勝させてくれとお願いします。

果たして渡久地は万年最下位のリカオンズを優勝させることができるのでしょうか。1戦1戦意外な展開が繰り広げられます。必ず読者の予想を超えてくる渡久地の策略は必見です。野球のルールがよく分からないという方でも、驚くシーンが多いと思います。ルールをよくご存知の方なら、その手できたかと楽しめるでしょう。

また、この漫画を見たら勝負とはどういうものなのか考えさせられると思います。特に真のチームワークとは何か。実生活でも応用できる学びがきっとあるはずです。