男女混合+多様性=これからの社会の理想のモデル
AAA(トリプルエー)は2005年デビューの男女混合ダンスボーカルユニットで、紅白歌合戦への出場や4大ドームツアーを行っていることから知名度もあると思います。
しかし、彼らの魅力はまだまだ一般リスナーに伝わりきっていないのでは? もっと評価されてもいいはず!
彼らのデビュー13年目にして「ハマった」筆者が考える、歌唱やダンスだけじゃない彼らの魅力、それは「多様性」です。
男性5人と女性1人というメンバー構成なので紅一点の宇野実彩子さんの存在が際立って見えますが、なにも彼女だけが「他の人と違う」存在ではないんです。
AAAはavex所属ということで、いわゆる「パリピ」なイメージかと思いますが、メンバーの中にいわゆる「オタク」がいます。末吉秀太さんです。詳細は省きますが、彼は同じオタクの筆者から見ても完全にオタクです……。それに対して與真司郎さんはかなりの「陽キャ」です。一時ロサンゼルスに在住し、休日はビーチバレーやホームパーティーを楽しんでいたようです。ラップを主に担当する日高光啓さんはSKY-HIとしても知られているかと思いますが、彼はRap詞をすべて自身で手掛けています。SKY-HI名義での楽曲に至っては作詞、作曲はすべて彼です。リーダー・浦田直也さんは2019年秋の時点では活動をお休みされていますが、6人の中で誰よりも「歌手」です。西島隆弘さんはNissyとしてあちこちのメディアに取り上げられることも多いですね。彼はライブのMCではハイクオリティな変顔やオネエキャラを繰り出す「ちょっと変な人」です(笑)
性格も活動スタンスも、よくよく聞けば違う(もしくは正反対)なところも多い彼らなのですが、その多様さをお互いに許容し共存しているところがスゴイんです。
2018年以降は全員ソロアーティストとしても活動しており、「1人きりでもステージに立てる人」が6人集まっているモンスター級のグループになっています。
AAAはメンバーの個性と多様なキャラクターも魅力ですが、もちろん楽曲も多彩です。
これまでにいろいろな作家からの楽曲提供を受けていますので、小室サウンドからアニメタイアップまでなんでも歌いこなします。
また、男性ボーカルと女性ボーカルが共存しているので、1曲の中に2つの視点が存在したり掛け合いのように聴ける部分があったりと、奥行きがあります。男性だけ、女性だけのグループでは実現できない広がりのある楽曲になっていると感じます。
「男女混合」にとどまらず、ありとあらゆる要素を含み多様な世界観を見せてくれるAAAは、音楽性だけではなく、大げさですが「男女共生社会」の良いお手本なのかもしれない、と思います。