セッション / Whiplash

セッション / Whiplash

2014年、撮影当時28歳で全く無名だったデイミアン・チャゼル監督初の長編映画。サンダンス映画祭 W受賞を皮切りに驚異の記録で賞レースを席巻。名門音大に入学したドラマー(マイルズ・テラー)と伝説の鬼教師(J・K・シモンズ)、究極の師弟関係を狂演VS怪演で演じきり、狂気のレッスンの果ての衝撃のセッションは、誰も観たことのないクライマックスへと展開する。映画史上に残るラスト9分19秒は圧巻。

さくらのレビュー・評価・感想

セッション / Whiplash
9

タイトルなし

セションは2014年にアメリカで制作された。ドラマ映画です。
主人公・ニーマンは19歳のドラマー。偉大なドラマー・バディリッチに憧れ、アメリカ最高峰の音楽大学でドラムの練習に打ち込む少年の物語を描いた作品です。私もドラムをやっているため、共感させられる部分など数多くありました。

ニーマンは、音楽学校の中でも最高の指揮者として名高いテレンス・フレッチャーの目を引き、シェイファーの最高峰であるフレッチャーのスタジオ・バンドに招かれる事になるのですが、その環境は劣悪で、テンポが速いという理由でイスを投げつけられたり、演奏者に暴言が吐かれていました。私自信このような経験はございませんが、これだけ音楽に厳しく忠実になる気持ちもわからなくないと思いました。
ニーマンはある時、大事な舞台でコア・ドラマーの楽譜をなくしてしまい、記憶を便りに「Whiplash」を演奏することとなる。演奏は完璧で、フレッチャーはニーマンをコア・ドラマーに格上げする。これを誇りに思うニーマンをよそに、彼の親戚たちは、俗物的な価値観からニーマンのドラムへの情熱を軽視する。これは、ますますニーマンを世俗的な考えから遠のかせ、ドラムへの病的なまでの執着へと駆り立てていくことになったシーンはニーマンの成長を感じられました。それと同時にニーマンのドラムに対する忠実性は怖いもでした。