少女漫画の枠を超えた作品
1990年代に「りぼん」で連載されていた少女漫画です。アニメ化され、講談社漫画賞少女部門を受賞した人気作です。
小学生時代に初めて読みましたが、それまでの自分の中の少女漫画の常識が覆され、衝撃を受けました。
絵は華やかな感じではなく地味な印象ではありますが、繊細さがあります。ただ、私は何よりストーリーが素晴らしく、唯一無二であると感じます。恋愛が主軸ではなく、人間ドラマというような内容です。
少女漫画ではありますが、学級崩壊、いじめ、離婚、少年犯罪、心の病などのシリアスなテーマを数多く扱っています。しかし、至る所にギャグが散りばめられており笑えるし、テンポが良く読みやすいと思います。後半になるにつれよりシリアスな内容となります。最終巻のあるシーンはとても感動しました。
キャラクターもとても魅力的です。主人公である人気子役の小学生倉田紗南という人物で、性格は明るく元気で、少女の憧れを詰め込んだような人物です。物語は紗南が羽山明人というクラスメートを中心に男子が暴れて学級崩壊している自らのクラスを立て直そうとするところからはじまります。
考えさせられる深い内容であるので、少女だけではなく老若男女問わず、すべての人に一度は読んでほしいと思える作品です。