信長のシェフ

信長のシェフ

『信長のシェフ』(のぶながのシェフ)とは、西村ミツル原作、梶川卓郎作画による漫画、およびそれを原作としたテレビドラマ作品である。芳文社の『週刊漫画TIMES』にて2011年から2024年まで隔週で連載された。現代の料理人が記憶を失ったまま戦国時代にタイムスリップし、料理の技法や記憶だけを頼りに織田信長の料理頭に取り立てられ、歴史の重大な局面に様々な形で関わりながら奔走する姿を描いたSF作品である。単行本第11巻以降は梶川が全制作を引き継ぎ、物語の展開や主人公が作る料理のジャンルにも変遷が見られるようになった。物語の序盤は史実をベースに進行していくが、終盤では本能寺の変を回避して歴史を変えようとする展開が描かれるほか、明智光秀が本能寺の変を起こした独自の動機なども設定されている。
本作はテレビ朝日系にて玉森裕太主演により実写ドラマ化され、第1シリーズが2013年の「金曜ナイトドラマ」枠で深夜帯ながら好視聴率を記録し、2014年にはゴールデンタイムで第2シリーズが放送された。

soark2のレビュー・評価・感想

信長のシェフ
8

戦国×グルメ「信長のシェフ」

平成から戦国時代にタイムスリップした記憶喪失のフレンチシェフ「ケン」が、織田信長の料理人として生きていく物語です。まず、戦国時代の人間が見たことも無い、フランス料理に驚く様子が楽しいです。そしてこの漫画の面白いところほ、主人公は一介の料理人に過ぎないにも関わらず、織田信長の難題を全て料理を出すことによって解決します。間者に情報を抜き取られることを危惧して、あえてぼかして伝える信長の意志を汲み取り、料理によって家臣へ伝える。時の権力者に斬新な料理を出して信長の権力を示し懐柔する。戦場で焼肉を焼いて敵兵に日常を思い出させ、戦う意思を削ぐなど、ただ信長に料理を作るのではなく、料理で信長の覇権争いに貢献します。現代よりずっと食材の乏しい戦国時代で、工夫することによって美味しく栄養のある料理を作り上げるところも面白いです。ケンの良いところは、刀を向けられようと絶対に曲げない料理人としての矜恃です。その気高さが信長に気に入られ、料理人でありながら政治を大きく動かす立場にあります。信長からケンへの「おぬし、室町幕府を終わらせてこい」という指示など、一見料理ではどうしようもないような任務にハラハラすることもあります。もちろん料理もどれも美味しそうで、最後にレシピまでついているのが面白いです。