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終わった時の爽快感が半端ない
製作費300万円弱、全員無名のキャストで作り出した大ヒット作。とにかく面白かった。友人やテレビを通して高評価な映画なのは知っていたが、それゆえハードルはかなり上がっていた。それでもこの映画は、そのハードルを飛び越えてきた。
「エンディングが2回訪れる」のが魅力のひとつ。1つ目はゾンビ映画の終わり。ゾンビ映画を撮影していたところ、スタッフが次々とゾンビになってしまい、ヒロインが苦しみながらも生きるために必死になる。そして2つ目はカメラを止めるな!の終わり。ゾンビ映画の撮影の裏側を映している。ここで初めて、最初に流れたゾンビ映画が、生放送であることを知る。キャストの急な変更、想定外のアクシデント、よくあの状況で生放送を乗り切ることができたなぁと素直に感心した。なぜあの時大きな音がしたのか、あの時本当はこんなことがあったなど、俳優だけでなくスタッフにも焦点を当てていて非常にわくわくする映画。
上映してから結構な月日が経っているにも関わらず、劇場は満席。周囲には何度も見ているであろう観客が何人もいた。(最初のゾンビ映画の段階で笑っていたので)
ここでさらにハードルをあげても、まったく問題ないくらいすてきな作品だと思う。