9人の翻訳家 囚われたベストセラー

9人の翻訳家 囚われたベストセラー

『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』(きゅうにんのほんやくか とらわれたベストセラー、Les traducteurs)とは、2019年のフランス・ベルギーのスリラー映画である。監督はレジス・ロワンサル、出演はランベール・ウィルソンとオルガ・キュリレンコなどが務めている。小説『インフェルノ』出版の際に各国の翻訳家を地下室に隔離して翻訳を行なったという実話から着想を得ており、2019年11月にチェコで開催されたフランス映画祭でプレミア上映された。
フランスの人里離れた村にある洋館を舞台に、全世界待望のミステリー小説『デダリュス』完結編の各国語への翻訳を行うため9カ国から集められた翻訳家たちが、海賊行為や違法流出を恐れる出版元によって要塞のような密室の地下に隔離される。翻訳家たちは外出や通信を禁じられて毎日原稿を翻訳していくが、ある夜に出版社社長の元へ原稿の流出を盾に巨額の身代金を要求する脅迫メールが届き、それは翻訳家に紛れ込んだ原作者による出版社への復讐の始まりだった。

8pusbnのレビュー・評価・感想

9人の翻訳家 囚われたベストセラー
7

息つく暇なく衝撃的な結末まで!

世界的ベストセラー本を世界同時出版のため、集められた9ヵ国の翻訳家たち。情報流出を防ぐため豪邸の一室に集められ、完全隔離の状態で翻訳を強いられる。携帯電話さえも没収され監視されている中で、毎日決まった分だけ原稿を翻訳しスケジュールも定められ、流出を防ぐ環境は完璧であったのになぜか少しずつネット上で公開されていく。お金を払わないと続きを公開するぞと主催者が脅され、犯人探しが始まります。そこから翻訳者それぞれの素性も徐々に明らかにされていき、途中様々な事件が起きて一筋縄のサスペンスではなく、息つく間もなくジェットコースターに乗った様な感覚で最後までのめり込んで観ていました。翻訳者同士疑ったり怪しまれたりしながらも、友情が生まれたりする人間ドラマもあり感情が揺れ動きます。流出事件の発端となった人物は結末ではなく途中で明らかになりますが、そこからなぜそうなったのか解明されるまでのプロセスも面白いです。ポップな映画「タイピスト」の監督作品でフランス映画なのですがゆったりした感じではなく、時間を感じさせない程展開が物凄く早いのも魅力。また音楽はリオ五輪閉会式の君が代のアレンジをされた三宅純さんが手掛けられていて、音楽ファンの方にも注目の映画です。