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俳優陣は頑張っているが、感動が薄い
原作は司馬遼太郎の幕末物の名作。
原田眞人が『関ケ原』に続き岡田准一とタックを組んだ時代劇。
邦画にしてはかなり予算をかけて作っています。俳優陣のタテ、アクション、芝居、表情はかなり頑張っています。
ただ『関ケ原』と同じテイストで、みんな早口で聞き取りにくく、場面展開も早すぎでいろいろと分かりづらい。
原作を読んでいるか幕末や時代劇が好きな観客にはいいけど一見さんにはきついかな。
これは同監督の『日本の一番長い日』や『関ケ原』にも言え、大きな欠点でもある。
感想やレビューでさんざん言われているのに、あまり前作を反省して取り組んでいない。
外国向けに英語表記や外国人を入れているので、字幕を入れればいいのだけど。
もちろん邦画に字幕を入れるのはおかしいし、分かりづらい分感動が薄いように思う。
また殺伐としたシーンが多く、少しグロくて目を背ける。
タイトルが『燃えよ剣』なので剣術や戦闘は仕方がないのだが、メリハリとか間の取り方とかいろいろ工夫が出来そう。
ただ、今の時代これだけの予算をかけて本格的な時代劇を創ったのは立派。時代劇自体がアメリカの西部劇と並んで
創るのに、撮影場所や表現の問題等いろいろと困難なケースが多く衰退する一方であるのでスポンサーとかの多大な協力があったのでしょう。
ジャニーズタレントや若手俳優を多く出したりしてますが骨太な作品です。
次回も同じメンバーで歴史ものを創る時は、改善した次回作をまた観てみたいと思います。