最高
まず、主人公が完全無欠のヒーロータイプではなく、元のスペックは低いのに一生懸命努力して、影の薄さを生かした技を確立して数少ないチャンスを逃さずに活躍していく所が、新鮮で面白い設定だと思いました。今までの『ジャンプ』にはいなかったタイプの主人公だと思います。
主人公のチームメイト・通称キセキの世代と呼ばれる、個性と才能が豊かで華やかなイケメン達が周囲を彩っています。
バスケを題材にしており、ルール等全くわからない初心者ですが、良い意味で現実ではありえないユニークな技がたくさん繰り出されていて楽しめました。
高校バスケ部の仲間同士の友情を育みつつ強敵を倒していく、王道のストーリーかと思っていましたが、そうではないことが終盤以降に判明します。序盤からの伏線もしっかりと回収されており、話の筋立てもしっかりしていて分かりやすいです。
才能に恵まれたからこその苦悩、才能に溺れて人としての謙虚な心を見失っていた驕り、そんな心に染まってしまったキセキの人たちに、主人公は高校で新しく相棒となったチームメイトと共にリベンジや恩返しを果たします。
そんな展開に時に心が痛み、主人公たちの大接戦の末の勝利には胸が熱くなり、自然に感情移入してしまいました。
脇役1人1人にもストーリーがあり、登場人物はかなり多いのに名前をほぼ覚えられるほどキャラクターが生きています。
読み終えた後の感覚も爽やかで、学生時代を思い出して胸が熱くなる、とてもお勧めのマンガです。