ロッキー / Rocky

ロッキー / Rocky

『ロッキー』とは、1976年公開のアメリカ映画。低予算ながらアカデミー賞3部門を受賞し、無名の俳優シルヴェスター・スタローンを一躍スターダムへと押し上げた世界的大ヒットシリーズ第1作。監督はジョン・G・アヴィルドセン。フィラデルフィアのスラム街に暮らす三流ボクサーの青年ロッキーに、世界チャンピオンのアポロが対戦相手として指名してきた。自分がただのゴロツキでないことを証明するため、そして愛する女性エイドリアンのために、ロッキーはリング上での決死の闘いに挑む。

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ロッキー / Rocky
10

胸が熱くなる映画!

言わずと知れた名作映画の一つ、『ロッキー(Rocky)』(1976年)は、あまりにも有名ですし、「モノマネなら知ってる」、「名前は聞いたことあるけど見たことはない」なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。このレビューをきっかけに本編にも興味を持っていただければ幸いです。

ロッキーを演じるのは今や世界的ハリウッドスターであるシルベスタ・スタローンですが、何を隠そう脚本を書いたのも当時無名だった彼なのです。自身の主演を条件に脚本を売り込んだため、大人の事情で低予算での映画製作を強いられました。その制約が功を奏したりするんです!セットや衣装の発注が上手くいかなかったことがロッキーの境遇と重なって、スタローンはゴールデングローブ賞を受賞した際「ずっと親友でいてくれたロッキー・バルボア」なんて発言もしていますが、ロッキーはスタローン自身でもあるように思えます。

~あらすじ(※以下ネタバレあり)~
物語の舞台は1975年、フィラデルフィア。賭けボクシングの賞金だけでは生活が苦しく、借金の取り立てをするなど落ちぶれた生活を送る三流ボクサーのロッキーは、ある時「ユニークなリングネーム」という理由で、チャンピオンであるアポロから試合相手として指名されます。実力の差は歴然なのでロッキーは申し出を嫌がりますが、アポロは強引に試合を取り付けます。ロッキーの数少ない身内である恋人エイドリアンやトレーナーのミッキーの助けもあり、彼は自分の存在を証明するために過酷なトレーニングに耐え、試合に臨みます。始めは小馬鹿にした態度で臨むアポロでしたが、強烈なパンチを耐え抜くロッキーに次第に本気を見せ始めます。知名度のみならず実力の差から誰もがアポロのKO勝ちを予想した試合でしたが、なんと終盤はボロボロのロッキーが(アポロもですが)アポロに猛攻撃を繰り出します。結果は判定に持ち込まれたものの僅差でアポロの勝利でした。しかしロッキーは観客までも味方に変えたのです。彼は町のゴロツキではないことを証明できたのでした。

「モチベーションが保てない…」なんて時に見たい映画です。
ロッキーはもともと不器用で優しい性格です。そんな彼が意地で這い上がる青春物語に、胸を打たれること間違いなしです。どうして彼がここまで頑張れたのかというと、周りの支えがあったからこそです。言い換えれば、ロッキーがこれまでずっと欲しくてたまらなかったものでもあります。人間誰しも自分のためだけに頑張っていると、どうしても限界が来るはずですが、それを乗り越えられるかどうかは自分を応援してくれる家族、恋人、友人の手にかかっているといっても過言ではありません。
「孤独だったロッキーを見て、改めて周りの人に感謝したくなる」、そう思わせてくれる映画でもあります。皆さまもぜひご覧ください!