コンプレックスを背負った人ならおもしろい
生まれつきの障害で、骨が非常に折れやすくすぐに壊れるため、子供の頃からミスターガラスというあだ名で呼ばれる主人公が自分の生きる意味を求め、アンブレイカブル、絶対に壊れない人間を探すというストーリーです。
ミスターガラスは幼少期、怪我を恐れ外に出ません。そんな時、母親がプレゼントがあるといいそのプレゼントが公園のベンチに置かれています。そのプレゼント欲しさに公園まで行けたミスターガラス。そのプレゼントはアメリカンコミック。そのコミックに惹かれ、昔から人間は絵や文章で伝説を伝えた、つまりコミックのような存在がいるはずだと、ひたすら超人を探し続ける人生をミスターガラスは選びます。
それはただただ、身体が弱すぎる自分という存在にも意味があるはずだという感覚。障害への嘆きがあります。そしてミスターガラスはアンブレイカブルを見つけます。きちんと見つかるのです。
実際の人間社会でも、自分の生きている意味がわからない人はいると思います。その中で、この映画はきちんと弱者であるミスターガラスが生きる意味を見いだせて終わります。
ラストはどの視点から観るかで評価が変わると思うのですが、ミスターガラス目線でこの映画を観た場合、こんなにも素晴らしい映画はありません。しかし、その結果を得るためにミスターガラスは犯罪を犯します。許しがたいことを犯します。なので、他の視点から観たらクソみたいな映画です。それをどう解釈するか、皆さんにもぜひ観ていただきたいです。