アクションRPGゲームの最高傑作
「挑戦して、達成する事」というのがゲーム本来の楽しさであると思う。決して、長ったらしいムービーを見せられたり、ストーリーを読むために、だらだらとお使いクエストをやらされたりするのが楽しいわけではないはずだ。
「DARK SOULS」というゲームはとてもシンプル。探索と戦闘、やるべき事はそれだけ。しかし一筋縄ではいかない。
薄暗いダンジョンを探索する際には即死級のトラップや、物陰で不意打ちを狙っている敵に注意しなければならないし、エリアごとに配置されているボスたちはどれも、初見では近づく事すら難しい強敵ばかり。プレイヤーは何度も死ぬ事になる。
しかし死んでもゲームオーバーにはならず(多少のペナルティはあるが)、チェックポイントで復活してサクサクとリトライする事が出来る。何度も死んで攻略法を探り、何度も挑戦して突破する。これが「死にゲー」と呼ばれている所以だ。
このゲームが素晴らしいのは、ゲーム内のキャラクター以上に、プレイヤーそのものが成長出来る仕組みになっているところである。ゲーム内のキャラクターにもレベルがあり、多少は強くなっていくのだが、プレイをしている自分自身が上手くならないと、決してクリア出来るゲームではない。頭を使って考え、悩み、挫折しそうになり、それでも歯を食いしばって立ち向かい、目標を達成する…とまで書くと大げさかもしれないが、まるで人生におけるタスクの小規模版をゲームの中で行っているような感覚だ。
このゲームをクリアするという事は、「難題に立ち向かい、対策を考え、突破した」という成功体験を積み重ねる事だ。
自分自身と向き合う時間を提供してくれるこのゲームこそ、アクションRPGの最高傑作と呼べると思う。