嘘喰い / Usogui

嘘喰い / Usogui

『嘘喰い』とは、2006年から2018年までに迫稔雄が『週刊ヤングジャンプ』にて連載していた漫画及びそれを題材としたアニメ、映画作品である。相手のイカサマ(嘘)を利用し勝利する様から「噓喰い」の2つ名を冠する天才ギャンブラー・斑目貘が、智力と暴力の入り乱れる命懸けのギャンブルに挑む姿を描く。ギャンブルシーンの高度な駆け引きと読み合いの最中に行われるキャラクター同士の激しい格闘も人気を博しており、ギャンブル漫画としてもアクション漫画としても読み応えのある非常に重厚な内容の漫画である。

589_____のレビュー・評価・感想

嘘喰い / Usogui
10

暴力×頭脳の予測不能ギャンブル漫画!

ギャンブル漫画は世に様々あるが、これほどまでにギャンブルのクオリティが高く、かつ「暴力」というニューテーマを絡めたオリジナリティ溢れる作品があるだろうか。
主人公の「斑目貘(まだらめ ばく」が挑戦するギャンブルは、他のどんな漫画でも見た事がないようなオリジナリティに溢れ、かつとんでもない残虐性を秘めた恐ろしいものばかりである(例を挙げれば、負けたものが首を括らなければならないババ抜きなど)。
負けたら死ぬ、もしくはとんでもない犠牲を払わなければならない極限の状態で、相手の意図を読みながら勝ちに持っていくさまは、とんでもない爽快感を生み出してくれる。
また、「どうやってこんな逆境から勝つんだ!?」とハラハラさせる展開に天才的な斑目貘のゲーム攻略は“感嘆”の二文字しか出てこない。
さらにこの漫画の大きな特徴は、「ギャンブル」だけでなく「暴力」もテーマとして取り扱っているという点だろう。
「賭けに勝っても、圧倒的な暴力がなければその勝ちは握りつぶされる」。そんな世の中の真理を的確に反映し、ギャンブルと同時に暴力をテーマにしたバトルが展開されていく。
そのバトルシーンも決してギャンブル漫画のおまけ要素としてではなく、バトル漫画として十分に誇れるほどの面白さを発揮している。
暴力×頭脳の最高のギャンブル漫画「嘘喰い」。
バトル漫画が好きなあなたにも、頭を使う漫画が好きなあなたにも、オススメの最高の一冊です。