屍人荘の殺人

屍人荘の殺人

『屍人荘の殺人』とは2017年に今村昌弘が執筆したミステリー小説、小説を原作としたミヨカワ将による漫画、および2019年公開の実写映画作品である。ミステリー小説好きの大学生・葉村譲(はむらゆずる)と明智恭介(あけちきょうすけ)は、探偵少女の剣崎比留子(けんざきひるこ)にロックフェス研究会の夏合宿に誘われる。しかしその先で衝撃の出来事に遭遇し、ペンションでも殺人事件に巻き込まれる。事件解決に奮闘する研究会のメンバーと葉村たちの様子が描かれている。剣崎と葉村のコミカルなやりとりが見所の作品。

kairi3215のレビュー・評価・感想

屍人荘の殺人
8

美人女子大生探偵見参

大学のミステリー愛好会に所属する自称学生探偵の明智恭介(中村倫也)と助手の葉村譲(神木隆之介)が、謎の美人女子大生探偵の剣崎比留子(浜辺美波)から依頼を受ける。ロックフェス研究会の合宿に参加することになるのだが、そこで起きた連続殺人事件を追う物語である。
合宿先で開催された音楽フェスティバルの参加者が、何者かによって人をゾンビに変えるウイルスに冒されてしまう。研究会のメンバーは、宿泊先である研究会OB七宮兼光(柄本時生)の所有するペンション【紫湛荘】に逃げ込む。何らかの事件が起こることは、明智がすでにフェスティバル会場のある出来事により、葉村に予言していた。
見どころは、剣崎比留子役の浜辺美波が演じる学生探偵。華奢な浜辺が矛を片手に、ペンションで起こる殺人事件を、明智の助手だった葉村を従えながら解き明かす。場面毎にきりりとしまったり、とてつもなく緩んだりする表情、独特の命令口調の話し方、決めポーズは相撲取りのような所作、と個性的な演技を魅せてくれる。葉村演ずる神木隆之介との絶妙な距離感もハラハラさせてくれる。最後には剣崎による衝撃的な結末が待っている。次々に起こる殺人と、追い詰められていくメンバー達。作品としてはもちろん、浜辺美波の魅力と神木隆之介の演技力も楽しめる。