マスカレードホテルへの期待
ベストセラー作家である東野圭吾の名作「マスカレードホテル」が2019年に映画化されました。東野圭吾作品は、スリリングでかつ急展開で、読む者を引き込む技術が素晴らしく、時間の経過を忘れていつの間にかクライマックスに至る、そんな作品が多いのですが、本作品もその一つに挙げられます。また、演じる俳優も一流どころで素晴らしく、味わいのある作品に仕上がっています。中でも、長澤まさみ演じるフロントクラーク山岸尚美と木村拓哉演じる捜査一課の新田警部補のやり取りが一番の見どころではないでしょうか。この2人ならではの演技に見ごたえがあり、映像としてもきれいなものに仕上がっています。新田警部補にはキムタク独特のクセがありますが、これはファンにはたまらない魅力なのだと思います。中年刑事の良い味が出ていましたね。クライマックスでは、思わぬ人物が真犯人としてあばかれて、キムタクとの格闘となるシーンがあります。この時の迫力もすごく、キムタクならではの運動神経と体力で見る者を魅了します。この映画と同じ原作の作品が最近、宝塚歌劇でも舞台化されました。東野圭吾の作品は引く手あまたであり、この作品にも引き込まれること、間違いなしです。