こどものおもちゃ / こどちゃ / Kodocha

こどものおもちゃ / こどちゃ / Kodocha

『こどものおもちゃ』とは、子役タレントとして活躍する主人公・小学6年生の倉田紗南と、クラスメイトで問題児の羽山秋人を中心に繰り広げられる学校生活を描いた作品である。物語の中では、学校で起こるイジメや問題を紗南が解決しようとする姿、子供ならではの淡い恋心やストレートな感情が描かれている。学級崩壊や家庭崩壊、イジメといった社会問題を取り上げた深刻なシーンも、ギャグを交えながら表現されている。そのため、子供も大人も最後まで楽しむことができる学校生活を描いたコメディ漫画およびアニメ作品。

celeste1018のレビュー・評価・感想

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こどものおもちゃ / こどちゃ / Kodocha
9

ヘビーな内容を含む少女漫画

「りぼん」で連載された少女漫画ですが、その内容は社会問題が赤裸々に描かれています。
離婚や家庭崩壊、学校の抑圧的体質、学級崩壊、少年犯罪、悪質なマスコミなどがこどもの視点から語られていて、主人公と付き合うことになる男子が刺されて腕に麻痺が残るなど、切なくも明るい恋愛漫画がほとんどの少女漫画誌の中で異色の魅力を放っていました。
本作はアニメ化され、主題歌はTOKIOが歌う「19時のニュース」。
その歌詞は、人気子役タレントとして芸能界で活躍するヒロインと、彼女たちのことを無神経に取材・報道するマスコミ、それでも自分たちは自分たちとして生きるという、この作品の強い主人公にぴったりな曲です。
このヘビーな内容を取り扱いながらも、一方でヒロインの母が頭にリスを飼っていたり、家ではミニカーを乗り回すなど、奇抜な個性を持っています。リスが暮らす頭上のリスの家は毎話建て替えられているこだわりよう。そんな母とヒロインの仲がいいのも、ヘビーな問題を取り扱う本作の中で大きな癒しでした。
そして彼女も、18歳で結婚し2年後に離婚した過去があります。つまりヒロインはシングルマザー+家政婦の家庭で育っています。
のちにヒロインと付き合う男子は、自分が生まれる際に母が亡くなりそれを姉に責められて育つなど、ヒロインとの共通点も見られます。
恋愛以外の内容も重厚に描かれるタイプの、性別を超えて楽しめる少女漫画です。