つぐない(映画) / Atonement

つぐない(映画) / Atonement

『つぐない』(原題: Atonement)とは、2007年のイギリス・フランス・アメリカの映画。イギリスの作家であるイアン・マキューアンの『贖罪』を、2005年公開の『プライドと偏見』のスタッフ・キャストで映画化した作品である。第64回ヴェネツィア国際映画祭でオープニング作品として上映された。
1935年のイングランド。官僚の娘セシーリアと使用人の息子ロビーは、身分差を超え愛し合っていた。一方、セシーリアの妹で13歳のブライオニーは、二人の生々しい恋のやり取りを偶然目撃し、多感さゆえに激しい衝撃と嫌悪を抱く。
そんな折、家出した親族を捜索中に従姉妹のローラが何者かに強姦される事件が発生。現場に居合わせたブライオニーは、ロビーへの嫌悪感と思い込みから彼を犯人と断定し、偽りの証言を行う。ロビーは無実の罪で連行され、引き裂かれた恋人たちの運命は大きく狂い始める。事件から4年後、ロビーは減刑と引き換えに兵士として過酷な戦場へ出征し、一人セシーリアとの再会を夢見ていた。
本作は第65回ゴールデングローブ賞作品賞(ドラマ部門)と第61回英国アカデミー賞作品賞受賞。第80回アカデミー賞では作品賞を始めとする7部門にノミネートされ、作曲賞を受賞した。

dc127bcのレビュー・評価・感想

つぐない(映画) / Atonement
7

ベストセラーを映画化!つぐない

13歳の多感な少女の勘違いと嫉妬心から生まれた嘘が、男女の恋を無残な形で引き裂いてしまいます。そして、その少女はそのことをずっと後悔し、悔やみ、背負いながら生きていくこととなります。ベストセラーの「贖罪」を映画化したものです。
演出がとにかく芸術的で、光や音楽、映画の構成もみているものを飽きさせません。小説家をめざす妹がついた嘘によって、姉の恋愛は引き裂かれてしまいます。時代は戦争の最中です。相手は無実の罪によって監獄され、戦争に巻き込まれてしまうことで、二人の恋愛は悲しい結末を迎えます。その罪の告白をできずに胸の中でいつまでも罪の意識にな苛まれる妹の苦悩も描かれています。"贖罪、つぐない"まさに題名となっているこのキーワードが重たくのしかかるような気持ちになります。
彼女は自分の幼い恋心が叶わなかったショックや嫉妬心から出た嘘をつくという行動を、いつまでも後悔しなければならなくなります。さまざまな立場、さまざまな視点から織り成されるシーンも見応えがあり、ただしっかりした構成で退屈せずに先の展開を迎えることができます。語り手がその罪を告白する妹本人であることも惹きつけられます。姉の話のように思えますが、あくまでその罪を償う妹のお話になっています。